サンタアガタ・イン・アルフォリ教会(Pieve S.Agata in Arfoli)
シンプルで小じんまりとした教会を訪れるときは、いつもワクワク。

教会の明かりとりは、自然光のみ。静寂な空間に、柔らかな光が差し込み、神聖な心持ちに。1230年に建立されたとのこと。ロマネスク時代の教会です。

緑の布が掛けられているのは説教台。司教さんがお話をされるところです。マイクも設置されているので、住人がミサに訪れる、現役の教会。
約800年間も、時間を超越して変わらないもの。こういう教会が田舎に1つは存在します。
さてさて、この教会には、どの聖人が描かれているだろう。フレスコ画をじっくり鑑賞します。「あ、いたいた

」
みなさんも、よくこのフレスコ画をみてください

。 なにが見えますか?

玉座に座っているのは、マリア様と幼子キリスト。上部には天使が。
左側にいる聖人は長い釘みたいのを手にして、腕や体に傷を受けています。体を縛られて矢を射られて殉教したセバスティアン聖人。
右側にいる聖人。 聖人アントニオ・アバーテ。日本語訳で大アントニオス。田舎の教会によく描かれる聖人。

手前にいるのは、依頼人でしょう。ちょっと控えめに一段下がったところに描かれています。そして、もうひとつ、この絵には存在するものがあります。
それは、ぶたちゃん

聖人アントニオ・アバーテの絵には、必ず、ぶたちゃんが描かれています。地方により、土着品種のぶたが描かれていたりして、とても可愛らしい。いのししが描かれているときもあります。
なぜなら、聖人アントニオ・アバーテは、動物の守護聖人とされてるんです。
田舎に住む当時の人たちにとって、豚は貴重な存在。生きて行く上でかかせない存在。なので、聖人アントニオ・アバーテにお願いして、守ってもらっていたのでしょう。
そのために、田舎の教会に描かれていることが多いんです。
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