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ルッカ * 美しい教会群

前回に引き続きルッカ

塔のてっぺんに、ニョキっと木が
生えているグイニージの塔。


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グイニージ公はルッカの君主。
この塔は1390年頃に建てられたそうなので、
2月に紹介したイラーリアの旦那さん、
パオロ・グイニージ公がルッカを統治していた時期。



ルッカを歩いていると、そこかしこに教会と遭遇します。

これはやはりイラーリア編のときに紹介した
ルッカのドゥオーモ、サンマルティーノ大聖堂。


DSC03681_20110301232715.jpg


こちらはサンフレディアーノ教会。
ファサードのモザイクが太陽の光を浴びて美しい。


DSC03648.jpg


内部はロマネスク様式の彫刻が多く残されていて
中世の雰囲気がいっぱい。 

さらに、こちらは、サンミケーレ・イン・フォロ教会。

フォロとは、ローマのフォロ・ロマーノのフォロと同じ意味で、
古代ローマ時代は政治や経済の中心地だったところ。

そこに大天使ミカエル(ミケーレ)を頂上に抱いた
教会が建てられたので、この名前で呼ばれています。


DSC03673.jpg


この3つの教会を見比べてみると、
どことなく、ファサードと鐘楼のつくりが似ています。

ちなみに、こちらはピサの洗礼堂、大聖堂、斜塔。


DSC02757.jpg


ルッカも、ピサも、正面玄関のある1階には大きなアーチが並んでいて、
その上の階層からは、1階のアーチをプロポーション(比率)のベースとして、
細い円柱でさらに小さなアーチで区切られいます。

白い大理石を利用しているのも、共通項。

建築スタイルは1100年~1200年代を代表する、
ロマネスク様式。 

さらに、ピサやルッカならではの装飾方法なので、
ピサ・ルッカ様式とも呼ばれています。

ちなみに、同時期のフィレンツェのロマネスク様式の教会がこれ。
ミケランジェロの丘のさらに上にある、
サンミニアート・アル・モンテ教会。


DSC07027.jpg


透かしのような細い円柱はなく、
緑と白の大理石の2色使いで、
比率の美しさを表現しています。

ルッカはピサの建築様式に強く影響を受けていますが、
フィレンツェは独自の様式美を確立しているのがわかります。

1都市の観光やそぞろ歩きも楽しいけど、
同時代の建築物を複数の都市で見比べると、

どの街がどの街に影響を受けたのか。
どう発展したのか。

などなどが分かって、結構面白い、建築探訪。



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