8月16日、何気にニュースの見出しを見ていたら、
「ええええ !!!」
渦中の人は、
ミケランジェロの代表作 「ダビデ」

(ダビデ像はフィレンツェのアカデミア美術館にあります)
持ち主をめぐってのスッタモンダ。
数世紀が経っているのに、
イタリアの文化大臣、サンドロ・ボンディ氏が弁護士を通して、

ダビデ像は国の所有であり、
フィレンツェ市所有のものではありません
と、言い出したではありませんか。
ボンディ氏の言にも一理ないわけではありません。
イタリアが国の統一を果たした1865年には、
「これは市のもの。 これは国のもの。」
という感じで財産分与をしたらしいのですが、
フィレンツェ市の所有に、シニョーリア広場とは記載されていても、ダビデ像という、名目はリストに挙げられてないのです。
でも、当時はまだダビデ像はシニョーリア広場のヴェッキオ宮殿の前にありました。
アカデミア美術館に移動したのは、1875年のこと。
もちろん、反撃に出た、フィレンツェ市長マッテオ・レンツィ

市長が手にしているのは、
「ダビデ像がフィレンツェ市所有のもの」
と証明している文書
前文化大臣のミケリーノ・ダヴィコ氏も、
「ダビデ像はフィレンツェ市所有のもの」と証明しています。
やったね! レンツィ!!!
そしたら、ボンディ氏が代替え案として、
「じゃあ、共有という提案だったら ?」 と言ってきた。
迎え撃つ市長レンツィ。
「共有という案は受け入れてもいいですよ。
ただ、フィレンツェ市の
オブラーテ図書館は、
夜中12時まで開館している、その一方で、
国所有の国立図書館は、人員不足のために午後は閉館。
ヴェッキオ宮殿(市庁舎)は夜も開館しているのに、
ウフィッツィ美術館(国所有)は
たまにしか夜間開館していませんよね。」
と、言葉に含みをもたせるのが得意なフィレンツェ人らしい言い方で、ボンディ氏を通して、イタリア政府をやんわり非難していました。
すったもんだは、まだ続きそう。
そもそも、ダビデ像はフィレンツェ共和国の「自由」のシンボルとして作られたもの。それが国の手に渡るなんて、フィレンツェ人も断固反対でしょう。
(特にいまの政府に)。。。 イタリアはただでさえ、色々な問題を抱えているのに、
。。。 先に解決をしなければならない問題がたくさんあるのに、
ど~して、そんなときに、ダビデなの?
ベル首相率いる文化大臣ボンディ氏よ、
ダビデ云々の前に、フィレンツェの知人友人は呆れ返っていますよ~
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