ダリオフォって誰?
彼はイタリアの劇作家、演出家、俳優、舞台美術家という、さまざまな肩書きを持ち、1997年にノーベル文学賞を受賞した人物です。 今年83歳! エネルギーに満ちて、次から次へと飛ぶ話しの展開にスピード感があり、年齢を感じさせない、素敵なおじさまです。
今年はこのダリオフォが、フィレンツェのサンタクローチェ教会広場で、フィレンツェ出身の芸術家ジョットを語る、レッスン&トークショーが行われました。 本当なら先週アップしたかったのですが、ちょっとドタバタしていたので、遅れてすいません。 このショーは先週の8日と9日に開催されました。

彼がダリオ氏。教会右側にはお月さま。この日は満月だった。
さて、ダリオの次にまた疑問。
ジョットって誰?
彼は1200年代後期から1300年中期に活躍した芸術家で、近代最初の画家や始祖と呼ばれている巨匠です。有名なところでは、アッシジのサンフランチェスコ教会、パドヴァのスクロヴェーニ教会、そしてフィレンツェのサンタクローチェ教内に、フレスコ画を残していており、ウフィッツィ美術館にも、聖母子像で「オンニサンティの聖母」が展示されています。
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スクロヴェーニ教会のフレスコ画の1枚。 wikipediaより
絵の中央下正面に緑のマントを羽織い背中を向けた人を置くことにより
空間に奥行きを出しています。
こんな空間演出もジョットのすごいところ。
このジョットを、そして聖書を、ダリオが語りました。 彼はかなり風刺の効いたトークが特徴で、わたしみたいな外国人が分かるかなあ。とちょっと不安だったけど、実際に聞いてみると、とても分かりやすくて、面白かった。
当時の絵は、すべて宗教と密接に関係しているので、聖書を知らないと敷居が高くて理解するのに難しいと感じてしまうけど、宗教からの観点ではなく、私達の普通の生活レベルまで下ろして考えると、なかなか面白い物語になるのです。 前半はパドヴァのスクロヴェーニ教会のフレスコ画を例にとって説明しましたが、目から鱗がたくさんあり、とても興味深かった。
ダリオが語ると、マリアが、ジュゼッペが、イエスが、血の流れる一人の人物として、生き生きと活動し、さらには、お笑いまでとり、果ては政治批判をピリリと効かせる、ジョットを中心に360度、さまざまなパノラマを見せてくれました。 これぞ、ショー。です。 ダリオ、すごいなー。 わたしにとって、いろいろな意味で刺激的なトークショーでした。
******* お知らせ! ヴァザーリの回廊の個人予約 !! *******
通常は12名以上や8名以上で英語ガイドが案内しますが、7月から新しく5名以上から日本語ガイドで案内できるようになりました。
今年の9月からヴァザーリの回廊は修復に入り、次回の公開は未定の状況。7月や8月にフィレンツェに来られる方は、ぜひご一考くださいね。
<ヴァザーリの回廊のみを見学される場合>
日時:毎週土曜日の16時30分から約90分間
料金:お1人様120ユーロ
ガイド:日本語
<ウフィッツィ美術館とヴァザーリの回廊の両方を見学される場合>
日時:毎週土曜日の15時15分からで約3時間
料金:お1人様140ユーロ
ガイド:日本語
8月8日(土)はすでにお二人からのご予約があります。この日に見学される方を同時に募集中です! 興味のある方、予約希望の方は、わたしのメルアドまでご連絡ください。先着順で受け付けております。
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