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フィレンツェにあるシルク工房 3/4 : 工場内 

余程の機会に恵まれないと見学ができない工場なので、じっくりお伝えしたいと思います。デジカメに付属しているビデオでも録画しましたが、そのままこのブログに掲載してしまうと、重くなってなかなかページが開けなくなってしまう恐れがあるので、いくつかは、ビデオへのアクセス・アドレスを掲載しました。 

”ご面倒でも、ぜひぜひ! ご覧ください。” 実際に動きを見ると、より心にぐっと伝わると思います!


母から娘へと受け継がれている職人達とスタッフは全員で10名。 職人達が動かす木製の機織り機は6台で1700年代もの、機械製の機織り機は7台で1800年代ものを使っています。

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工場内の様子。機械がところ狭しと置かれています。
すべて1700年代と1800年代のもの。
イタリア製、スイス製、フランス製と出所はさまざま。


シルクの染色は、フィレンツェ郊外で手作業で行われますが、すべて自然のものを使っています。 1700年代と1800年代の機織りを使って作業が進められるので、速度は遅く、そのため、仕上がった生地は耐久性に優れているそうです。染め上げられた糸は、アンティコ セティフィーチョ フィオレンティーノの工場内で紡績されます。

2905 setifico ecc1

糸を紡ぐ機械。極細のシクル糸です。 

動画は下をクリックしてください。
↓↓↓↓
フィレンツェのシルク工房1


DSC03923_20090602192922.jpg

この機械で実際に機織りで利用できるように糸を均等に紡いで行きます。
シルクの糸の接するところは、ガラス製か陶製でできています。
この2つの素材のみが、摩擦により糸を切らないそうです。 

動画は下をクリックしてください。
↓↓↓↓
フィレンツェのシルク工房2


工房には1700年代にレオナルドダヴィンチのデザインをもとに作らせた木製の機械もあり、いまでも元気に動いています。
DSC03935_20090602192922.jpg

これがその機械です。大きさは2メートルくらい。


下の動画は、糸を均等にしいてるところ。二人がかりの作業です。


フィレンツェのシルク工房3

この機械を、横と手前から見たところ。 糸がたくさん縦に置かれいます。

2905 setifico ecc


機織り師は全員が女性と思いきや、一人だけ男性も含まれていました。いまから5~6年前に世代替えがあったらしく、20代後半から30代後半の職人もいます。案内してくださったスタッフは、昨今は後継者の問題を抱えている職人工房が多いなか、私達は本当に恵まれています。とおっしゃっていたのが、とても印象深く心に残っています。


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機織りにかけている様子。 糸の光沢が素晴らしかったです。


気になる糸はどこから入ってくるのでしょうか? 意外ですがブラジルから輸入しているそうです。ブラジルは、蚕が食べる桑が良く育つ土壌にあるため、吐き出す糸も質が良いそうです。 中国も蚕産業は有名ですが、アンティコ セティフィーチョ フィオレンティーノが作る生地にはどうも合わないらしいです。 

次回は模様を織りこむ機織り機の様子をご案内します!


Antico Setificio Fiorentino S.P.A.
Via L. Bartolini, 4 50124 Firenze
Tel +39 055 213861 Fax +39 055 218174

開店時間:月~金 9時~13時/14時~17時
ショールームのある工房内には呼び鈴を押して入るようになります。




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