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Happy New Year !

日本はあと少しで新年ですね。
イタリアはいま昼どき。

大晦日の夕飯作りにワタワタしているところです。

2021年もよろしくお願いします。

 

2021年が、みなさまにとって幸ある良き年でありますように!
 
 
 

 

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2020年版イタリア・ランキング

残すところあと1日ですね。
みなさんは、どのようにお過ごしですか?

フィレンツェは明日からまたレッド地区になるので、ドゥオーモ前に飾られているプレゼーピオの幼児キリストを写真に収めようと思ったけど、

寒いっ! 雨っ!
 

 

なので、来年に持ち越しになりました キョロキョロ

 

 

さて、

イタリアランキング「クオリティ・オブ・ライフ」

Wikipediaを参照するに、
「ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた『生活の質』のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。」

ざっくり、満足感と幸福度を調査して数値化したもの。

イタリアでは、毎年県ごとに発表されます。
イタリア全国107県。

 

 

今年はコロナが世界の中心にデンと居座ったから、あらゆる面で満足感も幸福度も低くなりがち。そんな状況下で、ナンバーワンに輝いたのは!

じゃーん!!

 


まじかるクラウン ボローニャ まじかるクラウン

 

過去にも何度もナンバーワンになっている意識高い県。これらの総合で第一位。
* 消費力
* 行政のサービスと街の環境
* 治安と安全性 ←ここちょっと低く105位
* ビジネス
* 出生率や社会貢献
* 余暇の過ごし方。文化活動。

 

 

ミートソーススパゲッティ"ボロネーゼ"でも有名。
トルテッリインブロードも伝統料理。
体が温まってめっちゃ美味しい。

 

イタリア観光地はどうでしょう。
ミラノ 12位
ベニス 33位
フィレンツェ 27位
ローマ 32位
ナポリ 92位

意外にも(失礼)ミラノが上位に食い込んでいる。
最下位は、残念ながら南イタリア方面が多し。

 

 

カテゴリー別の1位は?
* 消費力 
王冠1 ボローニャ(エミリアロマーニャ州)

* 行政のサービスと街の環境 
王冠1 ミラノ(ロンバルディ州)

* 治安と安全性 

王冠1 オリスターノ(サルデーニャ島)
* ビジネス 

王冠1 トリエステ(フリウリ ベネチア ジュリア州)
* 出生率や社会貢献 

王冠1 カリアリ(サルデーニャ島)
* 余暇の過ごし方。文化活動。 

王冠1 リミニ(エミリアロマーニャ州)

サルデーニャ島がんばってます。オリスターノ県にはバカンスで行ったことがあるけど、確かに安全だった。海がきれーい。また行きたーい!

 


サルデーニャの写真が探せなかった。
こちらはプーリャの海。

 

イタリアは確かに治安が悪い、スリが多い。
わたしも、初めてイタリアを訪れたときは、怖くてびくびくしてた。

でも街を歩いてみて、実際にここに住んでいる人がいると、ちょっと考えれば当然のことを、自分のなかで改めて発見したことを、昨日のように覚えている。

治安が悪いし、スリも多けど(また言ってる)、
食べもの美味しいし、安いし、ワイン飲み放題だし、気候もいいし、自然もきれい。
そして、基本的に人も親切。← すごく重要

日本 日本 好きだけど、イタリア イタリア も好き。

 

来年は日本へ帰省したーいぃぃぃ!

 

 

オーガニックの青空市場

オーガニックの青空市場。フィレンツェから高速に乗って車で20分ほどの、ピストイア県の田舎で週末に開催されます。オレンジ地区になったときに行ってきた。


(イタリアは色別に3地区に分けられていて、黄色は県外移動可能、オレンジ色は県内移動可能、赤地区は住んでる地区のみ移動可能)

 

 

不揃いで、スーパーより少し値段も高めだけど、味がちがう。りんごはりんご、サラダはサラダの、濃い味がする。

 

葉厚な、しっかり噛むサラダ菜。根の部分に土が入り込んでいるから、しっかり水洗い必須。たまにバッタと遭遇することも。

 

 

バリバリ、モリモリなルッコラ。これだけ大きいから辛みは抑えめで、シャキシャキ感が際立ってました。右上にチラりと見えるのはソーセージ。写真に写り込んじゃいましたー。

 

 

チーズ盛りだくさん。小さなマーケットだけど、3店舗くらい入っています。ここは、その1店。羊と牛のチーズがメインの農園。

 

オーガニックのチーズ農園って、放牧して乳絞ってチーズ作る、ハイジのような生活をしているからか、なんとなくヒッピー風の人たちが多し。味は抜群。

 

 

そもそも、なぜ地元の小さな青空市場を知ったかというと、知人の彼氏がシシリアにオーガニック農園を持っている。

彼がシシリアから新鮮なフルーツを運んで、この青空市場で販売しています。いまの時期は、みかん、ナーベルオレンジ(Arancia navel)、タロッコオレンジ、レモン、アボカド、金柑、パパイヤ、マンゴー、などなど。

シシリアだから、やっぱり柑橘系のフルーツは外せないけど、昨今の温暖化現象でトロピカルフルーツも育つようになったようです。

 

石のように固いレモンとアボカド。りんごと一緒にすることにより、熟成が進むらしい。アボカドを食べれるようになるのは来年かな。レモンもオーガニックだから、ピールするにも最適。

 

 

前述したタロッコオレンジは、日本ではブラッディオレンジと呼ばれる赤い果汁のオレンジ。今回のは収穫最初のもの。だから、まだ赤みが薄い。本格的なタロッコは1月から3月の冬のシーズン。

 

 

イタリアのバールでは、ブラッディオレンジを出してくれるところもあるから、冬にイタリアを訪れる場合には、絶対に試すべしオススメ、ナンバー1。


フレッシュ&ジュージーな、真っ赤なブラッディオレンジを旬で楽しめます。

 

次回のマーケットは1月初旬。今回のブラッディオレンジは、ちょっと酸っぱめだったけど、次は赤くて甘いオレンジジに育っているからし。

 


 

[ 2020/12/29 19:33 ] テイスト・ハンター | TB(0) | CM(0)

すごいものが発見された!

クリスマスシーズンに流れてきたニュース。

 

ファーストフード・イン・ポンペイ

 

2000年前のファーストフード店。
ポンペイで見つかる!

 

Photo by Gambero Rosso


お客さんが好きなものを注文し、適当な場所で立ち食いする。そんなお店だったらしい。古代ローマ人は、テルマエロマエのテーマにもなったように、温泉好き。そして、食べるのも好き。

こういったお店は、Thermopolium(テルモポリウム)と呼ばれ、

Therm(テルモ)は、サーモル。熱とか温度とか保湿、温かいの意味。
Polio(ポリオ)は販売。の意味。
温かい食べ物や飲み物を販売するところ。

古代ローマ人っていうと、とおい、とぉい、悠久の流れのずっと向こうの存在だけど、遺跡から知りうるに、2000年後に生きるわたしたちと、あまり変わらない生活をしていたみたい。

 

Photo by Gambero Rosso

 

縦置きのカマドのような釜の底からは、食べ物も見つかったそう。いままでも、炭化した食べ物は見つかっていたけど、今回のように、お客さんに提供するお店から見つかるのは珍しい。

かまどの側面には、イラストが描かれいてる。

ニワトリ、超リアル。
隣には鴨がいる。

黄色がなんて鮮やか。2000年前なのに。

 

カマドからは、なんと鴨の骨も出てきた。

ほかにも、豚、魚、かたつむり、など。

動物の肉と魚を合わせたパエリア風の料理もあったらしい。

 

Photo by Gambero Rosso

 

お店の前には、井戸や噴水が完備されている広場あり。

犬も描かれているから、ファーストフードでテイクアウトしたら、リードをつけた犬と広場に移動して、飲み食いしては、友達とおしゃべり。すごく想像できる。

79年のベスビオ山の噴火により埋没した街ポンペイ。
予算の関係で、発掘作業は、頓挫して、再開して、の繰り返し。
いったい、どれくらいまだ地中に埋もれているんだろう。

 

 

空を飛べるようになる頃には、新しく発掘された2000年前のファーストフードを見れるといいですね。

 

イタリアを含む欧州全土で、昨日12月27日からワクチン接種が始まりました。医療関係者と老人ホーム入居者が最優先で行われています。

 

ワクチン開発に時間がかかると言われているのに、1年以内という短期間にワクチンが開発されて接種実施。国間のごたごたはあるにせよ、人類の叡智と努力の結晶。携わっている研究者に感謝です。

 
 

ファーストフードの動画あります。
イタリアの文化財・文化活動省(MiBACT)より。
https://youtu.be/gg-DypTyY4M


 

[ 2020/12/28 23:24 ] テイスト・ハンター | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #12 クリスマスランチ

メリークリスマス!

 

 

今年はいつも一緒にお祝いする家族が二手に分かれて、

うちでは、おじさん、主人の弟、わたしたちの4人でのランチ会。

 

アントニオおじさんは、95歳。完全に自炊で一人暮らし。

超個性的で面白いおじさん。

 

大雨の予報だったから、車で迎えに行ったのに、

予報が大きく外れて青空になったら、歩いていくと言い出し、

すったもんだの果てに、なだめて、ようやく車で到着。

 

そのあいだに、ワインは着々と飲み頃に。

2005年のブルゴーニュはニュイサンジョルジュの赤ワイン。

ピノ・ノア〜ル。

 

朝から抜栓してゆっくりと空気を含ませることに。

見よ、コルクの状態。15年前とは思えぬほど、しっかりしている。

 

 

なんともエレガント。

ブルゴーニュの赤ワインは
貴婦人もしくはお嬢様ですね。

果実の熟した味を想像していたけど、

フレッシュ感が全面にでていて驚いた。

タンニンと酸味と香りのバランスが素晴らしい。

 

去年亡くなったマンマ、おじさん、主人、主人の弟が

2005年にフランスを旅行したときに購入したワイン。

マンマの思い出の一本をクリスマスに開けれてよかった。

 

 

イタリアのクリスマスのランチって、どんなの?

我が家はこんな感じ。

 

前菜:ズッキーニのフラン。トマトのムース添え。

プリモ:ラザニア

セコンド:鶏の丸焼き。ポタテのオーブン焼き。

ドルチェ:パンドーロ&パネットーネ

 

 

23日に中央市場で肉類を購入。

ラザニアに入れるミートソースの肉は2種類の塊肉を買ってきて、

包丁で細かく切ってミンチにしました。

 

ラザニアの位置付けって、日本のお寿司感覚に似ている。

イベントのとき、特別な日に食べる料理。

 
ラザニアが牛肉なので、
セコンドも赤肉だと胃がもたれそうなので鶏肉に決定。
 
この鶏肉、頭付きのを買ってきた主人。
羽根もうっすら残ってた。
魚は平気だけど、鶏の頭をバンって、
わたし慣れてないからガーン
 
冷蔵庫に、鶏の内臓と頭と首が入っている。
うげげ。
内臓はいいけど、頭と首はどうするんだろう。
 
鶏肉は、大きくてやっぱり食べきれなかったので、
今晩は、あまりの鶏肉を細かくして鶏サラダかな。
 
 
最後に、ドルチェ。
パンドーロもパネットーネも両方食べました。
 
今回は、ドルチェ専門店で購入したもの。
スーパーのとは、味が違う。
食べたあとの独特の苦味の代わりに、
卵の味がする。
 
コープのフィオルフィオーレという自社ブランドがあるけど、
これは、数あるスーパー商品のなかでも美味。
 
1月になると3ユーロくらいに値下がりするはずなので、ただいま待機中。
 
日本は年末年始でまさに師走時期突入ですね。
こちらも、日本ほどではないけど、
それなりに師走感があり、なんとなく落ち着かない。
 
体調に気をつけて、
あともう少しの2020年を乗り切りましょう!
[ 2020/12/26 23:53 ] イタリアの普段の食卓 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #11 お菓子屋さん

すっかりクリスマスモードの

チョコレートとジェラートを

自分たちで作っているお菓子屋さん。

 

 

プレゼント用に、家庭用に、

いろいろな種類のチョコを作っています。

手作り感いっぱいラブラブ

 

 

 

普段は一皿だけで済ます食事も、

前菜、プリモ(パスタ類)、セコンド(肉や魚類)

をすっかり平らげ、

主役のドルチェが登場。

 

パンドーロ、パネットーネ、チョコレート、ヌガーetc...

ありとあらゆるドルチェがテーブルに並び

食べてはおしゃべり。

おしゃべりしては食べて。

 

今日と明日は、

食べてたべて食べまくる。

 

 

 

イヴの夜は、基本的にお肉は食べません。

キリスト誕生前夜は、

魚介類を食べる習慣があるのです。

 

12月25日にキリストの誕生を祝い、

ランチ会が開かれ、

お肉を食べる慣わしがあります。

 

たぶん、いまごろ、

各家庭で明日のランチの仕込み中。

 

太陽の元気で力強い、朝日を受けた

ドゥオーモ。

Buon Natale !

メリークリスマスクリスマスツリーキラキラ

 

[ 2020/12/24 22:49 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #10 クリスマスのウィンドゥ

今日のフィレンツェは、しっとり雨が降っています。

 

今回は、フィレンツェ中心街にある、お店のクリスマスのウィンドゥを写真ブログのスタイルでお届けします。

 

 

イタリアのクリスマスは、日本のお正月のように家族全員で過ごす大切な日。今年はこの状況だから、家族や親戚が集まって大所帯でお祝いすることはできないから、小さな家族単位でお祝い。

 

12月25日は、クリスマスのランチを楽しんだあとに、お待ちかねのプレゼント交換があるけど、今年はどうするんだろう? 

 

 

どうするの? と聞いても、「さぁねえ。」と生返事。

 

事前に取り決めるのが苦手だから、いつもラストミニッツでアワアワ。ま、いっか。心配しても無駄ムダ 爆  笑

 

 

イタリアを訪れたことがある方は、耳にしたことがあるかもしれない、イタリア人の生返事。日本語の「さぁねぇ」に当たるもの。

 

「Bo(ボ)」

 

ボッ とか、ぼ〜右上矢印 とか、 ぼ〜右矢印 とか、 

トーンと長さで活用でき、そのときの心情を表すことのできる便利な言葉。

 

今回の質問に対してのボは、ボッでした。なんとかなるでしょう。みたいな楽観的なな答え。

 

ちなみに、ぼ〜右上矢印は、「う〜ん。どうだろうねえ」。ちょっと考えたけど途中で考えを放棄した感じ。

 

そして、ぼ〜右矢印は、投げやりに「さあね、知らんわ」みたいな感じかな。

 

 

クリスマスのプレゼントは毎年の悩みの種。我が家では、消えモノの食べ物系を贈るようにしています。

 

でも、姪っ子とか、叔母さんには、ちゃんとしたものを贈りたいので、そんなときは、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局が大変重宝。

 

 

今年は本を贈る人も多いようです。フィレンツェは全国でも読書率が高い街。個性のあるアート系書籍専門店もあります。

 

 

今日明日は、最後の追い込み。血眼でプレゼント選びをする人で中心街は賑わうことでしょう。

 

今朝の中央市場やスーパーは、24日と25日の食事のための食材を求める人で列ができていました。

 

 

明日は12月24日。クリスマスイヴ。クリスマスがやってくる!

 

今日も最後まで読んでいただき、

ありがとうございます。

クリスマスツリートナカイトナカイトナカイトナカイトナカイ

クリスマスイヴにお会いしましょう!

[ 2020/12/23 23:46 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #9 天まで届け!

木星と土星の歴史的大接近を一目見ようと高台に行ったら、すでに人が集まっていた。行ったところが近所だから、10人くらい。

 

昨日は、1日快晴晴れだったので、これは綺麗に見えるだろう。なんて、みんな思っていたはずだ。なのに、16時くらいから雲がでてきて、空を見上げると、おぼろ月くもりお月様

 

じっと目を凝らしてがんばったけど、見えないえーん

 

だけどね、来てよかった。高台だから拝める景色に遭遇しました。

 

 

中央下に見えるのがドゥオーモのクーポラ。中心街の外れの3方向から、天に向かって光が伸びてる! その隣にはおぼろのお月様。

 

こんな演出を期待していなかったので、嬉しい驚き。幻想的な風景。

 

旦那さんが三脚をもってくるはずが、忘れてくるし ムキー(笑) 。で、ベンチにカメラを置いて息を止めて、やっとなんとか撮れたのが、この1枚。わたし的には、十分できた感だから、良しとしよう。
 
木星と土星の接近も、昨日までとは行かなくても、しばらく見れるようなので、晴れた夜空の日に再トライ。三脚も忘れずに!
 
それにしても、397年ぶりって、すごいよね。天文学の父とも呼ばれるガリレオガリレイが生きていた時代の頃。彼も、また、世紀の大接近を見ていたのであろうか。
 
 
 
クーポラとジョットの鐘楼の間からは、イルミネーションも見えた。3色になったり4色になったり、色が時間ごとに変化する。
 
ベルベデーレ要塞にライティングされているんじゃないかなぁ。ベルベデーレ要塞は、ボーボリ公園の高台に作られた要塞。ベルベデーレは「良い眺め」の意味。眺めの良い要塞、言葉そのままに、フィレンツェを一望できる眺めの良い要塞です。
 
ボーボリ公園からも行けるけど、中心街からも行けます。坂道が大変だけど、この坂道が、風情があってすごくいい。通り名は、Costa S. Giorgio(コスタ・サンジョルジョ通り)。 ガリレオガリレイが住んだ家も残されています。
 
 
最後まで読んでくださり、
ありがとうございます!
キラキラクリスマスツリーラブラブ
またあした!
 
[ 2020/12/22 23:10 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #8 華やかで美味しそうなショーウィンドウ

ここは、とあるお店のショーウィンドウ

 

 

色鮮やかで派手!

シシリアのドルチェ(お菓子)

もちろん本物。

 

す〜っっっごく甘そうで、

脳天に響きそう。でも、

ちょっと味見もしてみたい。

 

クリスマスのディナーがテーマなのか、

 

お菓子と果物がこんもり盛られたテーブルには、

赤い薔薇と白いろうそく。

 

 

道ゆく人々の声。

「キッチュねー」

「まあ、本物のドルチェと果物だわ」

「今年もおでましね」

 

ショーウインドウを見る人の表情いろいろ

びっくり ラブ 口笛 爆  笑 照れ

 

 

マイナーチェンジはしつつも、

自分たちのアイデンティティを貫き通す

 

 

ドルチェ&ガッバーナのショーウィンドウ

 

ドメニコ・ドルチェと

ステファノ・ガッバーナの

二人の名前を合わせた

ドルチェ&ガッバーナ。

 

ドメニコ・ドルチェが

シシリア出身であることから、

シシリアをテーマにした作品も多し。

ゆえに、

クリスマスのディスプレイもシシリア風。

 

そして、フィレンツェにとって

今年のドルガバは重要な存在。

 

来年の春夏コレクションのショーの開催地は

フィレンツェだったのです。

 

ジュエリー、アクセサリー、刺繍生地、小物、etc...、

それらをフィレンツェの職人工房に注文し、

量産では表現できない、

人の手により作られる

精巧でかつ、温かみのある作品が

随所に見られるショーになりました。

 

 

Photo by Instagram (Dolce & Gabbana)

 

イタリア人って、国際的に活躍していても、

自分や、両親の故郷をルーツにしている人って

すごく多いと思う。

そして、そこに誇りを持っている。

 

フィレンツェのクリスマス #3

ルミナリエ で紹介した、

ディオールのクリエイティブ ディクレター
マリア・グラツィア・キウリしかり。

 

経済がなんたら。とか、

失業率がなんたら。とか、

サッカーと政治が一緒。笑い泣き とか、

 

イタリアは、負のイメージもたくさんあるけど、

使い古された言葉になってしまうが、
太陽の光と陰のように、多くの負を補うほどの

美しくピュアで、

歴史や伝統を守ろうとする誇りが

あるんじゃないかなぁ。

 

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございます。

キラキラクリスマスツリーラブラブ

良い1週間を!

 

 

***

 

フィレンツェで開催されたドルチェ&ガッバーナの

メンズとレディースのコレクション

Youtubeより


https://www.youtube.com/watch?v=HHW8nAR1dvQ


https://www.youtube.com/watch?v=TDSzon95cGU

 

***

 

以前にブログで紹介した

同じテーマのお話はこちらから。


フィレンツェの市庁舎。ヴェッキオ宮殿。

https://ameblo.jp/florence-yoko-italy/entry-12631779017.html


フィレンツェ職人の作品展示
https://ameblo.jp/florence-yoko-italy/entry-12632743830.html

 

 

 

 

[ 2020/12/21 23:50 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #7 サンタマリアノヴェッラ薬局

 

フィレンツェに本店がある

サンタマリアノヴェッラ薬局。

 

ずるいよねー、イタリアって。

 

新しく建物を作らなくても、

内装工事をしなくても、あるがまま。

それだけで、ため息がでちゃう。

 

 

そこにツリーとか飾ったら、

エレガントな空間が

あっというまに出来上がり。

 

こういう空間って、

「老舗」だからなせる技。

 

才能のあるデザイナーの手にかかったら

美しい空間はいくらでも作れると思う。

けど、そこに足りないものが、

調和とか調度品の色合いとか

時間を経たから得られる

心地よい空間と美しさじゃないかしら。

 

 

 

サンタマリアノヴェッラ薬局は

お客様をご案内することもあれば、

私用で訪れることもあります。

 

プレゼントだったり、自分用だったり。

 

だから、結構な頻度で足を運んでいるけど、

ぜんぜん飽きない。

ほぉ〜。なんて素敵な空間なんだろう〜 おねがいラブ

いつも感嘆の息をもらしながらお邪魔します。

 

 

今回はコロナ禍の新商品。

クレンジング(消毒)スプレー

が欲しくて行ってきました。

 

プラスチック容器でなく、

レトロな雰囲気の厚みのあるガラス瓶。

置いてるだけで絵になる。

 

家を出る前に。外出中に。

マスクにシュっとひと吹き。

 

トップノートは

レモンやオレンジの柑橘系の

すっきりした香り。

 

ミドルからラストノートにかけて

ハーブ系グリーンの

すがすがしい香り。

 

消毒スプレーに香水の表現は

どうかと思うけど、

本当に香りが変化して

幸せな心地にさせてくれます。

 

 

サンタマリアノヴェッラ薬局

スカーラ通り16番地

Farmacia Santa Maria Novella
Via della Scala, 16, 50123 Firenze FI

 

https://www.smnovella.com/

 

 

最後まで読んでくださり、

ありがとうございます。

ドキドキドキドキドキドキ

良い週末を!

 

 

 

 

 

[ 2020/12/19 23:36 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #6 イタ車のオーナメント

きれいなショーウインドーみっけ ドキドキ
 

 

ツリーの飾りつけって
美しく仕上げるの、
意外に難しい。
わたしだけ?
 
うちにも小さなツリーがあり、
毎年飾り付けをする。
 
 
ツリーに近寄ってみたら、
イタ車のオーナメント!
 
これはルパンで有名な
フィアットの500
(チンクエチェント)
 
 
できた!と思っても、
ちょっと離れて確認すると
ピカピカ光が右とか左とかに寄っちゃって
アンバランスだったり。
 
オーナメントがごちゃっとして
ツリーが窒息しそうだったり。
 
 
これはフェラーリじゃないな。
アルファロメオ?
ランチャっぽい?
まあ、いいや。
もみの木を車の上に乗せてる爆  笑
 
 
だから、きれいなツリーを見つけると
見惚れてしまう。
 
ウィンドウに顔を押し付けて
凝視している
変な東洋人だと思われているかも。
 
 
これはヴェスパ!
ローマの休日で
アン王女が乗ったスクーター
 
 
Wongvalle(ウォングヴァッレ)
このツリーを飾っていた店名。
 
マルチブランド・ストア。
セレクトショップとは違うのかな?
 
ググってみると、マルチブランドとは、
「同一カテゴリーで複数ブランドを展開すること。」
 
一方、セレクトショップは、
「複数のメーカーやブランドの商品を扱う小売店」
と書いてあった。
 
わからん。。キョロキョロキョロキョロニヤリ
 
ショップを覗いてみると、
きれい。美しい。感度がいい。
のは、すごくよくわかる。
 
名前に”ウォング”とあるから、
発音で勝手に中国系かと思ったら、
Eduardo Wongvalle
(エドアルド・ウォングヴァッレ)
イタリア人でした。
 
しかも、
 
ボッテガベネタ、デイォール、
 アルマーニ、ブルガリ、ロロピアーナ etc..
 
すごいところで仕事をしていた人なのね。
 
その経験をもとに、
プロダクトマネージャーの
Stefano Valori(ステファノ・ヴァローリ)
とコラボして実現したのが
ウォングヴァッレ店ですって。
 
Wongvalle
Via delle belle Donne, 16A
51023 Firenze - Italia
 

 

ツリーのオーナメントを

紹介するだけのはずだったのに、

興味に惹かれて、調べているうちに、

ショップ紹介に行き着いてしまった。

 

最後までお付き合いくださいまして、

ありがとうございます。

ドキドキドキドキドキドキ

 

 

[ 2020/12/18 23:48 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #5 ピノキオ

フィレンツェの下町にある、

ゼペットじぃさんの工房。

(La Bottega di Mastro Geppetto)

 

 

 

お店っぽくなく、

雑然として、

なんとなく埃っぽくて、

そして、

いっぱいピノッキオがいる!

 

こういう工房って、ウキウキしちゃう。

 

 

ショーウインドウも

クリスマスの飾り付け。

 

青いくじらに乗っているピノキオ

可愛いぃ

 

 

ゼペットじぃさんの工房と

道を隔てたところにある

ショーウインドウ。

 

別なお店のようだけど、

ゼペットじぃさんが作ったような

白馬と兵隊さん。

まるでくるみ割り人形みたい。

 

 

フィレンツェの下町。

アルノ川の対岸。

 

フィレンツェを訪れるときは、

ぜひ!探訪を楽しんでください。

 

中心街とはまた違った、

素敵なお店に出会える場所。

 

*****

 

ゼペットじぃさんの工房

マルチャーニ・アルベルト

サントスピリト通り16番R

Marchiani Alberto
Via Santo Spirito, 16r, 50125 Firenze FI

 

道を隔てたインテリアショップ

ブッロインテリア

サントスピリト通り11番R

Bullo Interiors
Via Santo Spirito 11/R
 

*****

 

おまけ

 

この日は快晴で、

気持ち良い天気と澄み切った空気。

 

雪山が遠くに見える

フィレンツェの風景。

 

サンミニアートアルモンテ教会より。

この教会の裏手の墓地に

ピノキオの作家

カルロ・コッローディのお墓があります。

 

 

 

[ 2020/12/17 19:19 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #4 トルナボーニ通り

フィレンツェ中心街で

いちばん!

イルミネーションが

美しいところ。

 

そこは、

トルナボーニ通り
Via Tornabuoni

 

グッチ、フェラガモ、エミリオプッチ

の本店を連ねるブランド通り。

 

 

今年は、

フィレンツェのシンボル

ジーリオ(百合)も登場。

 

ここは、まさに写真スポット

カップルも、ファミリーも、友達も、

みんなここで記念撮影。

ニコニコ照れ爆  笑

 

 

冬は暗くなるのが早いけど、

だからこそ、

夜を待たずとも、夕方から

イルミネーションが楽しめる。

 

冬もやっぱりいいなぁ。

いまは16時30分頃が日没時間。

 

 

数年前までヤル気のない

トルナボーニ通りだったけど

(小さなモミの木を鉢に飾るだけ)

 

照明デザイナーがいるのか、

ショーウインドウのデザイナーが

呼ばれたのか、

 

ここ3年くらい、

心を奪われちゃうほど美しい。

 

 

 

きらびやか、だけど、ほっこりする。

オレンジ色の暖かい色のイルミネーション。

フィレンツェの街によく似合っています。

 

[ 2020/12/16 19:48 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #3 ルミナリエ

光と、色と、建築を融合させて
美しい空間を作り出すルミナリエ。

 



日本では神戸のルミナリエが有名だけど、
イタリアでは、南にある

プーリャ州サレント県が有名。

イタリアの踵のところ。


プーリャ州では夏の時期にも

お目見えするルミナリエ。

プーリャは白い壁の街が多いから、
このルミナリエの色とりどりの
光がよく映えて、夜でも明るい。


このルミナリエ。

 

フィレンツェは、
ルネッサンス時代に建てられた
ストロッツィ宮殿に
お目見えしました。

 

 

ビジュアルアーティストの
マリネッラ・セナトーレの作品。

「三密」を回避することが

日常生活の条件になったいま、
社会とどう関わり合っていくか。

距離を保ちながら、人と人とをつなげる。
人と人とが、光の空間で結びつく。

ルミナリエに光の文字が浮き上がります。

 



The Word Community Feels Good
言葉を使うコミュニティは、気分がいい。

Breathe, You Are Enough

君が、生きているだけでいい。

 

We Rise by Lifting Others
無償で助け、自分も高まる。


それぞれができることをして、

お互いに力を合わせて

あきらめずに、

より良い方向へ、より良い未来へと
みんなで進んでいこう

というような、
メッセージが込められているように感じます。

 

 

******

アーティストの

マリネッラ・セナトーレは、

今夏に行われた
ディオールのファッションショーにも

起用されています。

 

(Photo by ANSA)


ディオールのクリエイティブ ディクレターは、
マリア・グラツィア・キウリ。
ローマ生まれたけど、両親はプーリャ出身。

コロナ禍でショーを開催するにあたり、
パリを飛び出し、

ミラノでもない、ローマでもない、

 

(Photo by ANSA)

 

思い入れのあるプーリャを選び、

この地方の伝統でもあるルミナリエを
ショーに使うことに。

 

伝統があるということは、

それを作る職人さんもいる。

 

このルミナリエは、

プーリャの職人さんが

1つづつ作ったもの。

 

 


みんなが力を合わせて、

ひとつの作品を作り上げた。

今回の展示会のテーマそのままの、
世界に向けてのメッセージが込められている
美しい光のルミナリエ

フィレンツェにて。
 

[ 2020/12/15 22:25 ] アート展示会 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #2 プレゼーピオ

フィレンツェの大聖堂前に設置された
テラコッタ製の手作りPresepio プレゼーピオ。

 

 

イタリアでは、

 

クリスマスツリーよりもずっと前から、
お雛様のように、人形を飾って、
キリストの誕生をお祝いする

プレゼーピオというものがあります。

 

 

キリストのお父さんになるヨセフ。
イタリア語名でジュゼッペ。

こっちの方が親近感が湧くなぁ。

 

 

お母さんはマリア様。

 

いまごろ、妊婦のマリア様は、重たい体で、
ベツレヘムへ向かっている最中でしょう。

 

ベツレヘムに到着したものの、

宿泊施設は満室。

 

泊まるところを探しているときに産気づき、

厩(馬小屋)でキリストが生まれます。

 

だらら、両脇には、

牛さんと馬さん(もしくはロバさん)

がいるのです。

 

キリストが誕生するのは12月25日。

 

 

 

ゆりかごが空っぽなのは、

まだ12月25日前だから。


12月24日の夜にミサが始まり、

夜中の12時をすぎると

キリスト誕生の鐘が街中に鳴り響きます。
誕生を祝って、厳かで晴れやかな鐘の音。

それから、司教さんにより、

幼子キリストが

ゆりかごへそっと

置かれるようになります。

 

 

クリスマス時期になると、

イタリア各地で、趣向を凝らした

プレゼーピオを楽しむことができます。

 

いつかこの時期に

イタリアへ訪れるときがあれば、

ひっそりと佇んだ教会へも入ってみるのも、

おすすめです。

 

[ 2020/12/14 23:58 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

フィレンツェのクリスマス #1 大聖堂とツリー

オレンジ地区になり

市内の外出が自由になった今週、

中心街へ行ってきました。

 

サンタマリアデルフィオーレ大聖堂の前の

大きなツリー。

これだけで、絵になる。

 

 

 

 

この日は雨模様で、空はどよ〜ん、

厚い雲に覆われています。

でも、地面が濡れていたので

光が地に反射してきれい。

 

雨の日の撮影もいいもんだ。

[ 2020/12/12 18:51 ] フィレンツェ街の物語 | TB(0) | CM(0)

邸宅のなかは、アトリエような雰囲気

前回の「コルシーニ家のヴィラ(邸宅)にてアペリティフ」の続き。

 

依頼人がいて職人の仕事が成り立つ時代から、いまは、職人がセンスや技能を活かし自分たちの作品を発表し、購入してもらう時代へと移り変わりました。

 

そういう発表の場を設けることも、コルシーニ家は長けています。まるでルネッサンス時代のパトロンのように、職人を擁護して、ことあるごとに、展示会を開催します。
 
 
このときは、Sartoria (サルトリア「仕立て屋」)の作品が多かった。ウエディングや披露宴にも利用されるヴィラなので、そのようなお客様をターゲットにいれてのセレクトなのでしょう。
 
 
 
まるでアトリエような雰囲気。
 
 
すごいぞ、天井画。
 
 
美術館みたい。
こういう環境で生まれると、これが普通なのかしら。
 
 
仕立てが複雑で建築的なウエディングドレス
 
 
とにかく、美しいの。
 
ふと目をやると、外も美しい。
 
 
まあ、いいか。
と値段をみて妥協したものって、
飽きるものが多い。
 
一方で、ちょっと高いけど、
心が動かされて手に入れたものは、
何年経っても飽きない。
 
「心を動かされる」のが「美」なのか
「美」だから「心を動かされる」のか。
 
美しさに心を奪われた、
ある夏の薄暮のできごと。
 
 
 
 

コルシーニ家のヴィラ(邸宅)にてアペリティフ

Tommaso di Duccio Corsini(トーンマーゾ・ディ・ドウッチョ・コルシーニ)。

彼が、コルシーニ家で初めて名を残した人物。遡ること、1366年 びっくり

日本はその頃、南北朝時代・室町時代。

 

その頃のフィレンツェは、羊毛業や絹織業で成功をする商人が次から次へと現れた時代。成功した商人は、稼いだお金を元手に銀行業に参入し、その後に政界デビュー。

 

中世時代のサクセスストーリーを絵に描いたような、コルシーニ家。

 

(ちなみに、メディチ家はまだ現れていません。

一攫千金を狙いに、田舎から、ようやくフィレンツェに移り住んできた頃。)

 

コルシーニ家の家紋。

 

なにがすごいって、コルシーニ家は、代々いまも受け継がれていること。

現主はDon Filippo Corsini フィリッポ・コルシーニ公。

 

フィレンツェの世界は、目には見えないけど、いくつもの層が重なっていて、貴族世界が存在します。

 

当然のごとく、コルシーニ家の所有邸宅、数多し。

(だって、なにせ、1300年代から現在に至る。だもんニヤリ

 

 

メッザモンテ邸宅。

 

オリーブ畑とブドウ畑の広がる

トスカーナの丘の上。

 

 

ウエディングやイベントにも利用されるお屋敷だけど、日が長い夏の期間は、庭園を開放。だれでも入れます。

 

この日は、ランチをたらふく食べていたので、アペリティフのみ。

 

 

日が落ちるにつれて、人が集まってくる。家族連れだったり、カップルだったり。大々的は告知はせずに、宣伝はSNSがメイン。

 

それでも、予約しないと当日は席がありません。

 

 
この日は満月で、薄暮が美しかった。
 

 

来年の夏も例年通りに開催されるんじゃないかしら。

きっと再来年も、その次の年も、開催されるはず!

 

フィレンツェ中心街からは車で30分弱の距離。


別世界のような美しい風景を眺めながら、夕涼みをし食事を楽しむ、ある夏の夜。

いいと思うなぁ。 ドレスコードはありません。セミカジュアルでOK。

 

コルシーニ家のFBに告知されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラノのスカーラ劇場

12月7日はスカーラ劇場の新シーズン公開初日。

今年はコロナ禍にあり、無観客での上映を決行。史上初の試み。視聴者数は、約250万人。Non c'e' male.  ノンチェマーレ。 悪くない数だよね。

 

キャッチコピー

「あたなも最高のお席にて観劇できます」

 

 

 

その様子はイタリア版NHKのRai で放映されました。

 

ネットではストリーミングのRai Play(ライプレイ)で見れる予定だったけど、くるくるアイコンが回ってるだけで、ぜんぜん見れない。Rai Playは、いつもそう えーんショボーン !!

 

Rai playはやっぱり、いまもクルクルしてるので、Youtubeで見ることをおすすめ。

キーワード「Prima della Scala 2020」を入力して、Youtubeで検索すると、それぞれのシーンを観ることができます。

 

https://www.youtube.com/results?search_query=Prima+della+Scala+2020

 

オペラとか、劇場とか、取っ付き難いと感じるかもしれないけど、ものは試しに立ち寄ってみてください。

 

わたしも苦手な方だったけど、「フィガロの結婚」でオペラデビューして、オペラを好きになった口です。

 

そして、スカーラとくれば、やっぱりボッレ。

 

若い頃のキュっとした細身の体つきも美しかったけど、筋肉ムキムキのいま姿も大人の色香があって美しい。

 

 

ボッレもすでに45歳。この年で、これだけ維持しているのだから、練習量は相当だと思われる。

光だけで、これだけの演出ができるものなのね。

 

イタリアは、経済がうんぬん、政治がうんぬん、と、負の要素もたくさんあるけど、これだけの見せ場を作れる、芸術、アート、文化のレベルの高さに感嘆させられることが度々ある。 

 

正と負の要素を併せ持つのも、イタリアの魅力なのかもしれない。

「無原罪の御宿り 」という、ぱっとみ意味のわからない祝日

今日12月8日は祝日。無原罪の御宿り(Immacolata Concezione)。

イタリアならではの、宗教上の祝日です。

子供を授かることを天使から告げられた、マリア様のお母さんのアンナ聖人。アンナ聖人は、今日12月8日にマリア様を身ごもります。

そして、聖書のお話。アダムとイブが禁断の果物りんごを食べるのが、人間が最初に犯す罪。この原罪の汚れを一切受けずに、誕生するのがマリア様です。

なので、無原罪の御宿りをテーマにした絵画には、マリア様の足元にアダムやイヴが描かれていることがあります。

 

 

裸で地上からマリア様を見上げているのが、アダムとイヴ。そして、上半身人間の蛇がマリア様の方へ向かっているけど、マリア様が足で、「わたしに近づくな」と言うがごとく、蛇の頭を押さえつけている。

 

旧約聖書の登場人物のアダムとイヴが、新約聖書の登場人物のマリア様と一緒に描かれているのって、面白いでしょう。

 

この絵は、ルネッサンス時代の芸術家ヴァザーリの作品。

 

サンティアポストロ教会という、ルネッサンス時代の建物が多いフィレンツェで珍しい小さい中世の教会です。この教会に、上記の絵が展示されています。

 

 

 

 

 

 

 

イタリアの妊娠期間は9ヶ月。なのでマリア様のお誕生日は9月8日。もちろん、この日も宗教上大切な日。でも祝日ではありません。

えぇぇぇ。できすぎじゃん。とか、ほぉぉぉ。という印象をお持ちかもしれませんが、これをカトリック教会における教義で「ドグマ」と呼びます。

疑問を持たず、そのまま受け止めること。そして、この無原罪の御宿りは、 1854年に正式に宣言されたものなので、結構新しいものなのです。

 

みかん。と、かき。

ここ数年、イタリアでぐんぐん成長を続けている日本の果物。

オリジナルは日本だけど、生産はイタリア。

 

食べ物に関しては特に保守的なイメージがあるけど、極東の果てのアジアの果物を作ってみようというイタリア人もいるらしい。

 

流れ出すかのような盛り盛りのデイスプレイ。

 

 

イタリアには、みかんとゆずの中間のような味を持つ、クレメンティーノという果物があるから、みかんは、親戚筋みたいな感じで、受け入れやすいのかも。

 

1キロ1.98ユーロ。250円くらい。 MIAGAWA (ミアガワ)という品種らしい。
 
しかも、Italia Buccia Edibile と記載がある。「皮も食べれますよ。」という意味。無農薬かな。 ピールにするときは、この表示ものもを購入するようにしています。レモンも同様。

 

 
 
そして、こちらは柿。もちろん、イタリア産。
 
イタリアで売られはじめた頃は、ぐちゅぐちゅの熟れた柿しかなくて、かりかり柿が好きなわたしは、なぜだ!と心のなかで異議を唱えていたが、ようやく、日本で普通に売られている普通の柿がお目見えしました。
 

 

イタリア語で KAKI または KACHI。基本的に単語の最後が『 i 』だと複数形の表現になるので、柿一個を表すときに、 KAKO または KACO と言う人もいる。

 

イタリア語はそのままカタカナ読みができるので、「カコ」。初めて耳にした時は、ええっっっ! と衝撃を受けたものだ。

 

ぐちゅぐちゅの柿は KAKI だけど、熟すまえの食べごろの柿は、KAKI MELA (カキメーラ)と呼ばれています。メーラはりんご。 りんごのような柿。

 

輸入モンには、中国人は漢字で表すけど、イタリア人も、独自のネーミングをつける文化があるのです。

もうすぐクリスマス。

 

 

インテリアショップのショーウインドウ
クリスマス・バージョン

きらびやかなウィンドウは素敵だけど、

こういうホッコリするのもいいよね。

子供服の赤とカルテルのコンポニービリの

白と緑でイタリア国旗色に。

心憎い演出。

 

 

フィレンツェは明日からオレンジゾーン。
来週は中心街でイルミネーションを撮影してきます!

 

夕暮れ時の、美しい時間。

 

美しいグラデーションの夕焼け

 

 
フィレンツェのミケランジェロ広場とは反対方向にある丘の高台の公園より。
上り坂が大変だったけど、きてよかった。
 
 
太陽が沈み、まだ光が残っているフィレンツェ。
 
 
 
 
ふと下を見ると、おしゃべりをしながら、この時間を友達同士で共有している人たちが。いいよね〜、わかる。なにもなくても、美しい景色と友達がいれば、幸せ。
 

 

 

 

 

 

豆食いイタリア人

畑のお肉と言われる豆。イタリアでは豆類をレグーミ(Legumi)と呼び、その種類には、白豆、ファッロ(スペルト小麦)、レンティッケ、ひよこ豆..,、さまざま。 レシピもいろいろ。

 

* シンプルに茹でてゴロゴロ豆のまま食べる。
* ミキサーにかけてクリーム状にする
* トマトソースと煮込こむ。
* サラダに加える。

 

この一品は、ひよこ豆が両脇を固める、鱈のソテー。どっちがメインかわからないほどの、ひよこ豆のボリューム感。

 

見出し画像
 

茹でたひよこ豆に、オリーブオイルと塩と胡椒で味付けしただけ。淡白な鱈と良く合います。

 

安くて保存ができて、栄養もある。

 

昔は、お肉は裕福だったり地位の高い人が食し、豆は庶民の食べ物。

 

いまも、お豆は家庭で大活躍。

 

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これは、白豆とスペルト小麦を煮込んだ豆スープ。スペルト小麦は茹でると食感がプチプチで、やみつきになっちゃう。

 

>大豆のように一晩浸けておく必要がなく、思い立ったときに作れる手軽さもいい。圧力鍋があれば、あっという間に完成。

 

今年のエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルを一雫垂らして、胡椒を少々。心も温まる一品。

 

こちらは、アンニバーレ・カラッチという画家が1584年から1585年にかけて描いた作品。タイトル「豆を食べる人」。

 

画像2

 

1500年代も豆を喰らい、2000年代も豆を食らう、イタリア人。

 

豆食いイタリア人、500年経っても健在。

[ 2020/12/03 18:43 ] テイスト・ハンター | TB(0) | CM(0)

一杯のスープからはじまった、レシピ本。

前回の続き。

イタリアで彼の名を出して、知らないイタリア人はいない有名人、Pellegrino Artusi(ペッレグリーノ・アルトゥージ)のお話し。

 


初版は1891年。現在も重版されている、1大ベストセラーのレシピ本「La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene(イタリア料理大全 厨房の学と良い食の術)」の作家です。

イタリアでは、シンプルにArtusi (アルトゥージ)と呼ばれている、家庭の愛読書の1つ。

 

 

これは我が家のアルトゥージ。


実家は絹織物販売で成功し、アルトゥージもその一端を担っていたけど、50歳になるかならないかのときに、もともと好きじゃなかった販売業から手を引き、執筆活動を始めます。

まあ、言うなれば、悠々自適。お金はあるし、時間もあるし。

 

お料理の上手なお手伝いさんを雇い、愛猫2匹と、本と、友達に囲まれたくらし。
楽しそうだ。

当時のフィレンツェは、トスカーナ大公国統治国で、治安も含めて安全な国だったので、家族全員で引越しフィレンツェに住んでいました。

 

 

ある日、トスカーナ海岸沿いのリボルノ街でお野菜のスープ(ミネストローネ)を食べた、その夜、悶絶の苦しみを味わう。

まったく!昨晩食べたスープに当たったか!!

最初はプンプンしていたけど、彼がリボルノを訪れた時はちょうとコレラが街中で猛威を振るっていたとの情報を入手。

「ということは、だ。」

 

「あのスープを食べたから、コレラの最初の兆候である腹痛だけで済んだのか。」

料理は好きだったけど、このエピソードをきっかけに、もともと書くことの好
きなアルトゥージは、レシピの研究に着手します。




やっと初版が完成!

が、出版をしようにも、出版社は鼻にもかけない。

「そーんなの、売れないよ」
「だれがそんなのに興味をもつか」
「お金を払ってまで欲しい読者なんていないよ」

とにかく、ケチョンケチョンにあしらわれたようです。

「じゃあ、いいよ。自費出版するから。」

もともとお金があるし、すでに過去に何冊か自費出版をしているので、慣れたもの。

故郷にも宣伝したけど、売れずに、よろずやに売りに出されたらしい。
打ちのめされ、完全に意気消沈していたアルトゥージ。
1000冊とかなり控えめの数で出版。

 ・

 ・

1冊、また1冊。

 ・

 ・
着実に売れていき、20年間に改訂15回も重ねています。ここまでは、すべて自費出版。

その後に、ローマの出版社から正式に発売されることに。イタリア全国から、賞賛や感謝の手紙が届くようになります。

 

 

いまや、彼はベストセラー作家。そして、いまも、ベストセラー作家。

高級レストランでの食事もいいけど、やっぱり基本は家庭で作るシンプルな料理。1800年代のレシピ本がいまも現役で活躍するイタリア料理。育み守り続ける、食文化の厚みを感じます。


そして、もう1つ、偶然とはいえ、大切な意味が含まれています。
イタリアがイタリアとして国が統一したのは1865年のこと。


各地方で口頭で語り継がれていたレシピを集めた、初めてのイタリアの郷土料理レシピ集。

ミラノ国、ベニス国、フィレンツェ国...、イタリアに小国が散りばめられて、それぞれが、ミラノ人、ベニス人、フィレンツェ人として生きてきたけど、1865年以降は、自分たちは、イタリア人。

「イタリア人」という意識を統一するためにも、このレシピ本は一役買う存在だったのです。

91歳まで生きたアルトゥージは、フィレンツェのミケランジェロ広場から、さらに上にあるサンミニアートモンテ教会のポルテサンテ墓地に埋葬されています。

 


*今回利用したイメージは、イタリア外務省が中心になり企画実行された食週間の映像から抽出しています。前回も案内しましたが、全部で6編あります。
https://youtu.be/juxJGDTq8LI

 

[ 2020/12/01 23:44 ] テイスト・ハンター | TB(0) | CM(0)