日本と比べると、ヨーロッパはたいへん。 パリが本格的なロックダウンに入ってしまった。そんなパリから抜け出すのに、パリジャンのパリ脱出ですごい交通渋滞だったらしい。 イタリアも18時以降は飲食店内での飲み食いが禁止され、宅配が大忙し。劇場やジムなど、人が集まるところも営業停止。瀬戸際で阻止しようとしてるけど、本格的ロックダウンも時間の問題か。。。のイタリアです。 
そんなコロナ禍で、というか、コロナ禍じゃなければ、決して耳にしなかった言葉がある。 3月頃から聞こえ始めたクアランテーナという単語。ロックダウンの意味。 クアランタは数字の40を表し、40日間、検疫期間の意味。 言葉の起源は1300年代中期に起こった黒ペスト! 黒ペストの蔓延している国に立ち寄った船の乗船者は、40日間は下船できなかったことに由来があるらしい。 街並みだけでなく、言葉も中世が生きているイタリア。 
そしてもうひとつは10月から聞こえ始めた「コプリフオーコ」。 直訳では「火を覆う」の意味。中世時代に火事が起きるのを防ぐために、23時から5時までは蝋燭禁止。それが電気を消すに派生して夜間外出禁止令となったらしい。 中世って、ざっくり1200〜1300年代のこと。 
敢えて英語で表現しない、現代のイタリアに生きる古語。 こんな状況じゃなければ、生涯に渡り耳にすることもなかっただろうけど、なんか素敵。
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先週の日曜日に欧州は冬時間になりました。イタリアもしかり。 冬時間は1時間得して、1時間多めに寝れる、はず。
が、我が家には猫がいる。 
今日から冬時間だよ。1時間多く寝てていんだよ。って言っても伝わるはずもなく。 早起きなティーナは6時30分きっかりに目が覚める。 夏時間の6時30分が、冬時間は5時30分。 1週間経っていない現在、今日もまた5時30分に叩き起こされたのである。 早く冬時間に慣れてください、ティーさん。 <余談> EU加盟国は、夏時間冬時間を継続するか、廃止するか、2021年4月までに、それぞれの国が決めることができるようになります。 ラテン系のイタリアは、欧州の南に位置するし、夏と冬とで時間を1時間早めたり遅めたりする方が、電気の節約にもなる。何と言っても、6月は夜の10時まで明るく、いかにも「夏!」なので、継続して欲しい! でも、そうすると、夏の期間は、欧州内でバラバラに1時間の時差ができることになるのか。めんどいぞ。
トスカーナ地方の今年の10月は、雨が多くて、湿気も多くて、寒暖の差が激しい月でした。 こんな年は、10月下旬にもなると、葡萄を摘み終えた葡萄畑が、ちらほらと色づき始めます。 晴れた日を待って、葡萄畑の連なる丘に行ってみると、ちら・ほら・じゃなく、まぶしいくらいの黄金色! 

トスカーナ地方の土着品種葡萄はサンジョヴェーゼ種というもの。黄色に色づいているのは、この種の葡萄の葉っぱ。 なかには、赤く色づいているのもある。これは、フランス品種のメルローやカルベネ種の葉っぱ。 
この日は天気に恵まれ、青い空の下に葡萄の紅葉した葉っぱと、連なる緑の丘がとても美しい風景。 
ずっと雨でジメジメしてたけど、カラっと心まで晴れやかになった気分。 
さて、そろそろ、オリーブの季節到来!
じーっと目を凝らして、時間を忘れて見入ってしまう。 
ドルチェ&ガッバーナとのコラボレーションで実現した展示会。 
細やかな金細工 
もちろん革細工も、フィレンツェ職人のお家芸。 
赤革箱を作った職人シモーネはお友達。なんか嬉しい。 
フィレンツェの職人が手がけた、当然ながら一点ものの作品。ごく一部。 
ヴェッキオ宮殿の中庭は、誰でも入れます。その中庭での展示。しかも、ほぼ屋外。 泥棒の多いイタリアで、こういう展示を開催するとは。 がんばってます、フィレンツェ。
コロナ感染者が増えるなか、イタリアでは10月13日と18日に首相令が公表されました。 ・飲食サービス:1つのテーブルにつき最大着席人数は6人。着席での飲食は5時~24時まで。着席しない飲食サービスは18時まで。宅配サービスは保健衛生規則を守った上で引き続き実施可能。持ち帰りサービスは24時までとし、店の近辺で消費しないこと。 ・学校:教育は国の重要な資産であり、対面での教育は引き続き実施。高校教育は9時以降の登校とし、柔軟な体制で実施。
・祭事や催し物:国、国際レベルの見本市イベントや会議等は引き続き実施が許可される。その他、地方の祭事や催し物は禁止される。 ・ゲームセンター、賭け事の施設:営業は8時~21時まで。
・私的住居に関し、パーティー開催や同居人でない人々を6名以上招待することを避けることを強く推奨する。 おとなしく従うか、反発するか、仕方ないと肩を落とすか。いろいろなイタリア人が当然のごとくいるけど、こんなときだからこそ、あちらこちらで出回るパロディ。 
イタリアで有名なミステリー小説のカバーをもじったもの。 ホームパーティでは6名まで集えるので、タイトルは「七人目の招待者」。 ジムが閉鎖されるか否か。まだ正式には発表されていない現在。 やきもきしているジム好き人の間で出回っている、上図はジムオープン時の姿。下はジムクローズ時の姿。 
絵のセレクトがさすがイタリア。 自分たちの状況を皮肉り、アイロニーを込めて笑い飛ばすイタリア人。ちょっと素敵。
これはどこでしょう? 
・ ・ ・ ・ 答え: フィレンツェの洗礼堂

目の前に建つカラフルな大聖堂の美しさに圧倒されがちだけど、シンプルな幾何学模様の洗礼堂も、また美しや。
ここは、ヴェッキオ宮殿の五百人広間。 
美術館にもなってるから、観光目的でも入館できるけど、ときとして、イベント会場としても利用されるオールマイティな、現役のフィレンツェの市庁舎。
近いところでは、ドルチェ&ガッバーナのショーのステージとして使われました。 
特別展示中。ルネッサンス時代の晩餐会のイメージなのかしら。本物の銀製だったり、真鍮だったり、大理石だったり、貝殻だったり。派手だわ。すべてフィレンツェの職人達の手になるもの。 
ヴェッキオ宮殿の中庭では、ドルチェ&ガッバーナのショーのためにコラボした、フィレンツェの職人達による作品が展示されています。 職人の作品だから、もちろん一点もの。 なのに、誰でも入れる中庭の、しかも、ほぼ屋外に展示するとは、泥棒の多いイタリアで、がんばるフィレンツェ。 
地上階にある中庭の展示は別にして、2階にある屋内への搬入は、どこからするでしょう。古い建物なので、なんちゃってエレベータしかないヴェッキオ宮殿。
・・・・搬入は外からするのです。 
ヴェッキオ宮殿、建立は13世紀(1200年後期)。いまはフィレンツェ市の市庁舎だけど、イタリアが統一する前はフィレンツェ共和国の国会議事堂。 ざっと計算しても8世紀もそこにあり、8世紀も変わらずに、フィレンツェ市民の取り決めの中心になっている建物。
なかなかに稀な存在なのではないかと、宮殿の石に手を置き、思いを馳せてしまった。
もう10月かぁ。なんて考えてたら気分免疫が落ちてしまった。そんなこんなで、先週はSNSデトックス週間してました。気分が落ちた時は食べるに限る! 食べて元気になろう! 山を越え谷を越え、フィレンツェから30キロくらいしか離れてないのに、そこは山奥。やっと辿り着いた、山の中の一軒家。シェフでもある家主が、すべてを賄う料理店。ランチ1組、夕食1組のみ。 
雨が降りそうな湿気のある寒い日。森の中の階段を降り部屋に入ると、暖炉に火がくべられていて、パチパチと薪が燃える音が聞こえてくる。なんて優しく、ふんわり暖かい空気なのかしら。 
音に聞き入り、炎に見入り。暖炉って、いつまでも見ていて飽きないのは、なんでだろう。 
料理の美味しさは、ご覧の通り。すべてが美味しかったけど、とびきりびっくりしたのは、お野菜の料理。
新鮮で美味しい空気と肥沃な土地で育ったお野菜は、ひとつひとつの味がしっかりしている。
すべてが一体となったとき、それぞれが主張しつつも、甘み、苦味、食感、が相まって美しい調和を奏でる逸品。 
しかも、火はコンロじゃなくて、薪のストーブ。 
外には放し飼いの鶏が元気に歩き回り、畑にはいろいろなお野菜が育てられていました。 


ホントに山の中の一軒家なの。 

食べ過ぎたので、近所を散歩。近所はもう森。
街に暮らしていると、ショーウインドーに飾られるお洋服とかで季節を感じるけど、自然のなかに身を置くと、瞬時にして季節を感じる。葉っぱが色ついていたり、きのこがあったり、花を落として実をつけていたり。 
栗はまだ青いけど、あと一ヶ月も経つと旬。 
たくさんの元気をもらえた贅沢な時間。落ちてた気分も上昇中。 Casa Boscherini Comune di Londa (Firenze)
壁が先か 扉が先か なぜここに扉があるのか この扉の前に立ち止まって、思わずムムムッと思慮してしまった。 職人技の扉、ここにあり よ〜〜〜く見ると、扉は木製。 壁の石の凹凸に合わせて、本物の壁のようにみせているカモフラージュ扉。 いつ作られたのか、木は朽ちることなく、時間の流れに合わせて、石の風合いとも、ぴったりマッチして、いい味を出している。 いい仕事、してますねー。
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