イタリア時間の午前。
iPhoneに入れてあるアプリ「ゆれくるコール」が
ぴひゃらん ぴひゃらん と数回に渡り鳴りだした。
設定を実家のある福島県郡山市で
震度5弱以上にしてある。
イタリアにいても、知らせてくれるね。
「ゆれくるコール」ってば。
ドキリとして、すぐに姉宅へ電話してみるも、
当事者、いたって平静。
父は
原発事故で世界中フクシマの名が有名になり、
放射能汚染で本宮まで、規制区域。
それに関係なく、我ら畑仲間は、思い切り野菜を食べている。
わたしの家族って、なんか平和。
わたしの方が慌てているみたい。
断崖に波が押し寄せる海。
ここは福島県浜通地方にある広野町。
原発から20キロ圏内にある町です。
2002年に日本で開催されたワールドカップのときに、
友人達と遊びにいったときの一枚。

いつになったら、この海岸を再び歩けるようになるんだろう。
こちらは魚市場。
キロメートル・ゼロの地元魚多し。
実家では、福島浜通りの漁港直送のピカピカに光る
新鮮な魚を食べるのが、楽しみだった。

東京へ電気を送るために作られた福島原発。
今回の事故が起きるまで、どのくらいの人が
24時間不夜城の東京の電気の一部が
この原発から供給されたいたことを知っていたのだろう。
福島出身でいながら、わたしは知りませんでした。
今までは原発があるから、事故の起きる確率は少ないから、
それに代わるエネルギー供給源の研究が遅れていたのだとしたら、
いまが、研究を推進する時ではないのだろうか。
過去20年の間に、瞬く間に発展した
コンピュータや携帯のテクノロジー。
本気で研究すれば、
クリーンでグリーンなエネルギーの開発も加速しないかしら。
原発避難の方々は、家があるのに、
避難を余儀なくさせられ、
報道では避難、避難と口を揃えるけど、
あとどのくらい、避難生活を続けなければならないのか。
いつになったら、地元に戻れるのか。
いつになったら、仕事を再開できるのか。
道しるべがまったくない道の真ん中に降ろされて、
途方に暮れるばかり。
まだ一ヶ月。やっと一ヶ月。
時間は一秒ごとに進み、世界も進んで行く。
日々入ってくる、新しい事件や情報に押し流されずに、
いつまでも、当事者意識を忘れずに、
長い復興の道のりをともに歩いて行こう。
スポンサーサイト