今年はイタリア統一150年。
歴史は紀元前まで遡るイタリア。
でも統一を果たしたのは1861年のこと。
それまでは、フィレンツェ、ベニス、ローマなど、
それぞれが別国として成立していたんです。
意外に新しいイタリアという国。
イタリアと一口に片付けることのできない、
地方豊かなバリエーションがイタリアという国の特色でもあるわけで、
それは、統一が遅れたことも理由の1つじゃないかしら。
150年を記念して、イタリア各地で盛大なイベントが
あっても良いと思うのですが、政治がらみもあって、
なかなか盛り上がりを見せないイタリア。
そんな2月、イタリアでは、
日本の歌謡大賞のような毎年恒例の国民的イベント、
サンレモ音楽祭が、現在1週間に渡り開催されています。
毎年な~んかワンパターンで、あまり見ない番組ですが、
ロベルト・ベニーニが出演するらしい。
ロベルト・ベニーニは、
映画「ライフ イズ ビューティフル」で有名な監督兼俳優。
時間を見計らってチャンネルを変えてみたらドンピシャリ。
ベニーニの登場。
笑いで政治家達を風刺しする毒舌を披露したあとは、
彼の18番である、ダンテの神曲の解説のように
イタリア国歌の詩を一句ごと解説し、
そのあとに、イタリア国歌をしっとりと歌い上げました。
"しっとりと歌い上げる"という表現が陳腐に感じるほど、
心に響く彼の歌声と姿。 会場がシーンと静まりかえり、
歌い終えたあとは、スタンディングオベーション。
フィレンツェ人、ベニス人、ローマ人という地方意識ではなく、
イタリア人であることを誇りに思い、
気持ちを1つにさせてくれたベニーニ。
いろいろと嫌なこともたくさんあるけど、
明るい太陽の日差しと、それに相対する濃い陰。
そんな濃厚なイタリア、やっぱり、好きだなあ。
ロベルト・ベニーニが歌うイタリア国歌の映像はこちらからどうぞ ↓
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