8月29日はお客様をヴェッキオ宮殿にご案内しましたが、中庭に入れず何やらカクテルパーティの準備をしている模様。500人広間の壇上にはステージが組まれ音楽隊が音合わせをしていて、いつもの会議用の椅子ではなく、白とベージュを基調にした優雅な椅子が置かれていました。う~ん。なんだろう??
しばらくすると、外からは宗教行事のときに練り歩く中世衣装を纏った行列の奏でる音が聞こえて来ました。 今日はなんにも行事がないはずだけど? ますます「???」。
この日はヴェッキオ宮殿でオランダ人富豪の挙式があり、そのあとの披露宴は、なんとヴェッキオ宮殿を貸し切って行われるらしい。と、宮殿のスタッフに聞いて驚き~! 翌日のフィレンツェの新聞の見出しにも取り上げられていました。ほ~、そんなことができる人もいるんですね。
フィレンツェ発行のレプッブリカとコリエレ・フィオレンティーノ新聞から、そのときの様子を伺ってみましょう。
挙式をするオランダのカップルは、馬車でヴェッキオ宮殿に乗り付けましたが、その後には、参列するご親戚の方々の馬車が11台続き、さらにその他の参列者は2階がオープンになっている赤い2階建て観光バスでお目見え。
挙式後は、宗教行事のときに活躍する中世衣装を纏ったカルチョ・ストーリコ・フィオレンティーノの行列が繰り出し、宮殿の入り口では平行に2列に並び、その間を新婚さんと参列する170名の招待客が宮殿の中庭と入って行ったそうです。
中庭ではお食事とお酒で軽くアペリテイフをし、その後は500人広間でオランダのテノール歌手が小さなオーケストラと一緒にコンサート。
私達はラッキーにも、閉館される前にギリギリでヴェッキオ宮殿を見学できましたが、その後に訪れた観光客は外で待ちぼうけ。13時~15時30分の2時間30分の貸し切りです。
この前代未聞のヴェッキオ宮殿貸し切りを認めたのは前任のフィレンツェ市長。現市長の若手レンツィ氏は、公共の場所、ヴェッキオ宮殿=市庁舎 がプライベートの結婚式のために貸し切りになったことに、かなりの難色を示していたようですが、すでに契約も締結されていたので、容認するほかなかったようです。
ちなみに、気になるお値段は、公共の場である500人広間を一介の個人に貸し出すためにレンタル料は取れないので、500人広間に置かれているヴィチェンツォ・ロッシ作の彫刻ディオニソスの修復を受け持つという条件で、その修復費17500ユーロ(約250万円)、赤の間での挙式620ユーロ(約80万円)。市長側は、カップルの出身地であるAja市と姉妹都市になるので、披露宴というより、姉妹都市友好記念パーティの意味合いで貸し出しました。と言っていました。宮殿貸し切り以外にも、中庭でのアペリティフ費用、馬車、二階建てバス、諸々。

Corriere Fiorentinoより
お祝いはまだまだ続くようで、トスカーナのヴィッラ(邸宅)数軒で行われ、シャンペンはフランスから、飾る花々は新婚さんの出身国オランダから届いたそうです。費用を合計したら、富豪の挙式と披露宴の割に意外に費用がかかってないですよ。というオーガナイザーのお言葉です。富豪のご職業は不動産業を営むエコノミストだそうです。
ちらっとカップルを見ることができましたが、新郎は銀髪のおじさま。新婦は40代前後かなあ、金髪で背の高いスラリとした知的で美しい女性でした。
******* お知らせ! ヴァザーリの回廊の個人予約 !! *******
通常は12名以上や8名以上で英語ガイドが案内しますが、7月から新しく5名以上から日本語ガイドで案内できるようになりました。
今年の9月からヴァザーリの回廊は修復に入り、修復開始時期が延期になりました。2009年11月14日まで予約受付中! 次回の 来年からの公開は未定の状況。年内にフィレンツェに来られる方は、ぜひご一考くださいね。
催行日の1週間前まで申し込みを受け付けています。
9月 5日(土) 14名様からのお申し込み ←催行決定! 申し込みは終了しました。 ありがとうございます。
9月12日(土) 3名様からのお申し込み ←あと2名で催行決定。
9月26日(土) 2名様からのお申し込み ←あと3名で催行決定。
もし最小人数5名に満たない場合には、英語ガイドに振替になりますことを、ご了承ください。
<ヴァザーリの回廊のみを見学される場合>
日時:毎週土曜日の16時30分から約90分間
料金:お1人様120ユーロ
ガイド:日本語
<ウフィッツィ美術館とヴァザーリの回廊の両方を見学される場合>
日時:毎週土曜日の15時15分からで約3時間
料金:お1人様140ユーロ
ガイド:日本語
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