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ボーボリ公園はピッティ宮殿の裏手にあり、元は丘だったところを大改築していまの姿があります。 購入したのは、メディチ家コジモ1世の妻、エレオノラ・ディ・トレド。 もとはヴェッキオ宮殿に住んでいたのですが、「こんな中世造りの家はイヤ!」 ということで、ぽ~んとピッティ宮殿と裏手の敷地を購入したのが始まりです。
その後、あらゆる建築家の手により、イタリア庭園のベースを築くようになるのが、このボーボリ公園。 「自宅を郊外に持ち込む。」という意匠で、公園は人工的に作られ、左右対称の幾何学模様、要所には人工池や彫刻で飾られるようになります。 イギリス庭園と違うところは、ほとんど花々が植えられていないところ。 なぜだと思います?
未来永劫、メディチ家が繁栄し続けますように。という願いを込めて、意図的に常緑樹が植えられているからです。 だから四季に関係なく、ボーボリ公園は常に緑に覆われています。 なかには落葉樹もありますが、これはナポレオン時代に植えられたもの。 庭園1つとっても、時代の移り変わりが見えてくるのが面白い。
こちらは1700年代後期に建てられた「kaffeehaus(カフェハウス)」。 カフェとチョコレートを飲むことがこの当時は、ヨーロッパ貴族界で最先端流行だったそうです。 建てさせたのは、当時のトスカーナ大公ピエトロ・レオポルド。 彼はオーストリアのハプスブルグ家出身。だから名前もkaffeehausなんです。
ボーボリ公園に訪れた方は感じたと思われますが、公園の敷地は想像よりも広く、南の方へずっと伸びています。 ピッティ宮殿の前からずっと東に行けばそれで終わり。という小さな庭園ではないんですね~。 各要所に日陰やベンチがあり、子供連れ、ピクニック、カップルが芝生でゴロンと寝転んで、しばしの休息を楽しんでいます。
ボーボリ公園の楽しみ方は、散策はもちろん、いろんなところに佇んでいる彫刻達でしょう。 その1つ1つの表情を見るだけでも楽しいですよ♪
ごめんなさ~い。 山羊の目線に黒ポチが。。。 ファインダーはきちんと拭いてから写真を撮りましょう。。。。
公園内で特別展がありました。お題は 「Memorie dell'Antico」。 古代への記憶。 これはポンペイの個人宅の庭園を再現したもの。 なるほどね~。
モダンなアートを発見。 向かい合って水を見つめ合う2人。 緊張して水が飲めない(笑)。
こちらはヴェッキオ宮殿から続いている渡り廊下&空中回廊。 ヴァザーリの回廊の終点です。 ピッティ宮殿に続いていますが、回廊見学者はこのちょっと手前でボーボリ公園に出ます。 ヴァザーリの回廊は9月から修復に入り、数年は見学不可能になるらしいです。 いま見学できる方はラッキーですよ♪
そしてこちらは、偶然ピッティ宮殿の中庭でカラビニエーレ(イタリアの警察)楽団が演奏している、そのおこぼれをもらった風景です。 閉園時間ギリギリまでいたので、庭園はシーンと静かで、音楽が美しく空気を響かせていました。 それにしても勇ましい曲だったなあ。 夕暮れ時のボーボリ公園とはちょっとミスマッチ(笑)? 映画やジャズ音楽をお披露目していました。
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