6月のフィレンツェは忙しい。6月16日からはメンズファッションショーがバッソ要塞で開かれ(ピッティ・ウオーモ)、街中に美しい男性、女性が溢れることでしょう。6月24日はフィレンツェの守護聖人サンジョヴァンニ(聖ヨハネ)の日でフィレンツェは祝日。ちなみにトリノも同聖人を守護聖人としているので祝日です。
サンジョヴァンニの日は朝からフィレンツェ大忙し。
10時にサンジョヴァンニ洗礼堂で儀式が執り行なわれるのに合わせて、シニョーリア広場からカルツァイオーリ通りを通ってサンジョヴァンニ洗礼堂まで中世の衣装を纏った行進があります。
10時になると、ドゥオーモの前にあるサンジョヴァンニ洗礼堂で儀式があげられ、継いでドゥオーモで1時間ほどのミサがあります。 このときに普段は閉じている洗礼堂の東扉「天国の扉」とドゥオーモ正面扉が開けられます。
いつもは観光客で一杯なのに、この日のこの瞬間は、フィレンツェ人のための聖地に帰ります。観光と伝統が結びつく時間です。 この写真は去年のものですが、わたしはとっても感動しました。
午後16時には、やはり行進があり、こちらのルートは、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会から出発。ここから、トルナブオーニ通り、共和国広場、カルツァイオーリ通り、シニョーリア広場、ネーリ通りを抜けて、サンタクローチェ広場まで向かいます。
サンタクローチェ広場ではなにがあるかと言うと、カルチョストーリコ。古式サッカーの決勝があるのです。フィレンツェはこんな風に大きく4地区に分かれています。
ー サンタ・マリア・ノヴェッラ地区(赤)
ー サンジョヴァンニ地区(緑)
ー サントスピリト地区(白)
ー サンタクローチェ地区(青)
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各地区ごとに色別で区別されていて、トーナメントで戦います。特に常に優勝候補の白チームと青チームは仲が悪く、お互いに牽制し合い。 予選は13日と14日に行われ、勝者が24日に闘います。「闘う」という言葉通りに、流血あり殴り合いあり。そのため過去には、あまりにもエスカレートした予選で、選手が救急車で運ばれたりして、決勝が中止になったことが何度もありました。
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通常は長方形のなんにもない広場には土が運び込まれ、特設会場が作られます。ここで一般人は観戦することができます。料金は、40ユーロから15ユーロまであり、予約をする場合には、40~20ユーロの切符には1枚9ユーロの前売り料が、15ユーロの切符には6ユーロの前売り料がかかります。
これは広場の中央の壁に描かれている左右の境界線。
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去年の優勝チーム「赤組!」
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この日はミサがあったり、サッカーがあったりして、その占めが夜10時頃から上がる花火でしょう。30分くらいですが、ヴェッキオ橋をバックに花火が上がる風景もなかなか良いものです。 花火はミケランジェロ広場から上がりますので、その設置のために午後からは入ることはできません。 もしこの日にミケランジェロ広場へ行かれたい方は、12時前までに行くようにしましょう♪