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職人展示会 in フィレンツェ

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今年で73回にもなる、バッソ要塞で開催されている職人展示会。 ここ3年ほどで、かなり面白くなりました。 フィレンツェはもちろん、イタリアそして世界から、洋服、化粧品、食品、アクセサリー、置物、ありとあらゆるものが、会場にズラりと展示されます。 

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メイン会場の2階は試食天国~♪ 
トスカーナのほかに、南イタリアのシシリア、カラブリア、サルデーニャ辺りが多かった。 チーズを試食したかと思うと、チョコレート。 次はサラミ。 なんて塩気のあるものと甘いものと交互で食べてもぜんぜん平気(笑)。 

こっちにおいで~。 試食してきな~。なんて言葉に釣られて、気がついたらこの階だけで1時間以上過ごしていました。 もちろん、購入も可能。 今回のわたしの目玉はシシリア産のアーティチョークの味がほのかにするオリーブオイル。 750mlで7ユーロは安い! トスカーナのオリーブオイルだったら、普通に倍はします。

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毎日16時からは地方の郷土料理の発表の場。 実際に調理しながら、居合わせたお客さんに試食をしてもらいます。 わたしが行った時は、ウンブリアでした(なんかウンブリアには縁があるなあ)。 毎日来ても面白いでしょうね。

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職人さんも実演披露。 なかなか見る機会のない、作業風景。 おもしろ~い。 これは木工職人さん。額縁を作っていました。 

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こんな美しく繊細な作品を、少しずつ手彫りで仕上げていきます。

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こちらはフィレンツェ風モザイク。 右側の作品のさまざまな大理石は、左側のように、細い針金でキコキコ切り抜いていきます。 忍耐と情熱と慎重さが不可欠な、とても細かい職人芸。 

Mostra Artigiani

メリーゴーランドも出張で来ていました。 子供達も大人も楽しめる祭典です♪

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5月3日まで開催中。 正式HPはこちらをどうぞ。
ウンブリア旅行もまだまだ続きますよ~。  次回はメジャーな街、アッシジです♪ 
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[ 2009/04/29 21:51 ] @展示会やコンサート | TB(0) | CM(2)

ウンブリア スペッロ街 散策!

さあ、街のなかへ。。。
ぎゃ~ ちょうど学校が終わったみたい。 

小学生の集団に巻き込まれる。
イタリアでは送り迎えが決まり。
だから両親やお手伝いさんが子供達を迎えに来るのです。

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街の建物や道路は、ウンブリアらしく、
ちょっとピンクがかった石が使われていて、可愛い。 
偶然できたであろう、こんな風景も、まるで計算されたみたいに、美しい。

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木製の回廊あり。 奥の建物の外側は石積み。内側は漆喰。
コントラストがおもしろ~い♪

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街の面白い風景。
(左写真の鉄は地震防止。壁の内側まで貫いています。)

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スペッロでは毎年、路地を美しく花々で飾るコンテストがあるみたい。
入賞した家には、こんな風にタイルが張られています。

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ほらこんな風に。

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猫も花々に囲まれてお昼ね中。 贅沢だなあ。

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ウンブリア スペッロ街 古代ローマの面影

さあ、ヴィッラに寄ったり、途中サッカー中継がありましたが(笑)、やっと辿り着いたスペッロ。 こんな丘の上に立っています。
 
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やはりスペッロも古代ローマ人が入植した街。 
幾世紀を経たいまでも、当時の門が残されています。

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さらには古代劇場跡も。 

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この門は街を下りて、古代劇場に向かう道でした。 劇場からさらに約300メートルほど行ったところに、前々回紹介した、いまは1500年代のヴィッラで、古代ローマ時代にはダイアナの神殿がたっていたのです。 いまもこの門は街へ入る道として、立派に現役。 当時は馬で。いまは車で。

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これは街の正面玄関。 門の隣に塔があり、
屋上にはオリーブの木が繁っています(笑)。
門の上に立つ3体の彫刻は、上記の古代劇場から運んできたものだそうですよ♪

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それでは、街のなかに入りましょうか。 
散策の模様は → → →  次回のブログで!

セリアA フィオレンティーナ対ローマ

4月25日にフィレンツェでセリアAのフィオレンティーナ対ローマの試合がありました。すっごく久しぶりに(いや、何年かぶり。。) 試合に行ってきました♪ しかも座席はトリブーナ。 VIP席です。 知人が取ってくれました。 ありがとう~!

VIP席は初めて。 テレビ中継で有名人や選手の彼女や奥さんが映されるあの席です。 有名人に疎いわたしには分からなかったけど、たぶん、今回の試合にもだれかしらいたことでしょう。 

だって、この試合、4位と5位を分ける重要なレース。 試合が始まる前からお互いにすごいブーイング。 でもローマファンはほんの一角。 相手先で試合するのって大変だろうなあ。 しかもイタリア人口汚いから。。

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選手入り。バックはフィレンツェ。すごい煙だなあ。 発煙筒禁止じゃなかったけ~?


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中央の白いユニフォームがトッティ。ピンボケしちゃった~。 テレビのトッティは、な~んか好きなじゃかったけど、生で見るとやっぱり違うわ。 カッコイイワ。 素敵だわ。 

フィレンツェのオヤジ達は「トッティ! 娼婦の息子~!」とバッシング。 これがワールドカップなら手のひらを返したように、「トッティがんばれ~。我らがイタリア!」 な~んてことになるんでしょうねえ(苦笑)。

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結局、フィオレンティーナが、前半に1点、後半に3点を入れ、ローマは後半に1点を入れただけ。点差開きすぎ~。 もう少し競ってくれた方が見る側は楽しめたのにぃ。 でも試合中に写真なんか取っていたら、睨まれたり小突かれたりしそうで、大人しく観戦していたけど、これだけ大差が開いたので、安心してパチリと撮影。 

イタリアのサッカー試合の雰囲気を感じたい方は、下の動画を見て下さいね。 始まる前の選手紹介のシーンです。 燃えてるなあ。


[ 2009/04/27 16:44 ] @展示会やコンサート | TB(0) | CM(0)

ウンブリア スペッロの1500年代のヴィッラ

ウンブリア地方の小さな街スペッロへの通りがかりに目に留まったヴィッラ。 きれ~い。 イタリア様式の緑濃い庭園の頂点に、美しいお屋敷がスっとたっていました。


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いまは展示会場になっているようですが、
ずっと昔、古代ローマ時代にはここにはダイアナの神殿が建っていたそうです。

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彫刻にもそれぞれ表情があります。 時を経て、まるで魂が宿っているかのよう。

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正面の庭園のほかにも、幾何学模様の整頓された迷路のような庭がありました。

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そこには、藤棚が。 甘い香りに惹き付けられたハチが、蜜を集めに大忙し。
[ 2009/04/26 23:50 ] @イタリアの美しい自然 | TB(0) | CM(0)

ウンブリア アグリツーリズモ滞在


アッシジから10キロほど離れたアグリツーリズモへ滞在しました。 

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いかにも”アグリ”って感じの雰囲気で、第一印象はGood。


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ここはハーフボード滞在をリクエストしてたので、アグリで夕飯。
メニューはシンプルだけど、素材の質が良いのね~。
セコンドの豚肉のフォイル包み焼きは、
固くなく、ジューシーで絶妙な焼き加減でした。



アグリツーリズモでは、朝食も楽しみ。 手作りのジャムやパン、卵料理などが並んでいて、見ただけで満たされた気分になっちゃう。 でも、ここは違かった。。 すべてスーパーで買ってきたと人目で分かるケーキやパン類。 コーヒーは粉末をお湯に溶かしたもの。 

しかも2日目の夕食は、宿泊客が少ないから、できれば外食してくれませんか? と言われました。 まだオフシーズンということもあり、この日は、私達のほかに家族連れのお客様のみ。 少人数だからキッチンを開けたくないのは分かるし、紹介されたトラットリアも美味しかったから、いいんだけど、ちょっとガッカリ。

きっとハイシーズンとオフシーズンでは、対応も違うことでしょう。でもお客様にアグリツーリズモを紹介する機会が多い私としては、それゆえに、オフシーズンの対応を見たいところ。 せっかくリサーチして良いと思ったところだったのに。 すごく残念。 やっぱり実際に泊まって見ないとわからない。ことを実感しました。
[ 2009/04/24 23:50 ] @ 美味なるもの | TB(0) | CM(0)

ウンブリア Montefalco(モンテファルコ)

ここは小さな街、モンテファルコ。 ここはサグランティーノという赤ワインで有名な街。 
街の至るところに、ワインバーやショップがあったけど、なんかピンとこなかった。。 
やっぱりワイナリーをリストアップして直接行くのが一番です。
今回は、残念ながらワイン購入はパス。

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街の正面門と中世の塔。 趣きがあります。 しかしこの日は暑かった。 空が青い!


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ナニ気なく開いていた教会のなかへ。 
無名の画家が描いたフレスコ画。 オチャメな表情の聖人が可愛い♪


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こちらも同じ画家の手になるもの。 な~んか表情が好きだなあ。


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ふふ。
こんな小さ~なところに、柱を支えているおじさんを発見。
何世紀もご苦労さまです。

ウンブリア 1日目 Bevagna(ベヴァーニャ)の中世の面影


教会を見るとついつい上を見上げて、こまか~く眺めてしまいます。

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たとえば前回紹介したこの教会。


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こ~んな動物が彫られています。


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こちらのメインの教会にも、

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うまヘタっぽい、こんな中世の彫りが。


[ 2009/04/24 22:17 ] @イタリアの中世文化 | TB(0) | CM(0)

ウンブリア 1日目 Bevagna(ベヴァーニャ)



ここはBevagna(ベヴァーニャ)の街のなか

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うん? 屋根が変 ?!
ピンときた人もいるかもしれませんが、
イタリアでありがちな、建設途中で終わった教会。。。


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こちらは街の中心の教会。 建設途中で終わった教会のお向かいにあります。
ウンブリアの教会って、こんな長方形のファサードが多し。

右手前に見えるのは、古代ローマ時代の柱だそうです。ほ~。
隣にはバールがあり、日よけ屋根のロープが括りつけてありました。
古代と現代がうまく共存しています(笑)


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右手の建物が婉曲になっていますが、これには理由があります。
なぜでしょう??

答え: 古代ローマ時代の劇場跡を再利用しているからで~す。

ローマにコロッセオがあるけど、あんな感じのが、
古代ローマ人の欠かせない娯楽として、
古代ローマ時代の主要な街には1つはあったんですね。 


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小さな街散策はメインストリートもいいけど、路地裏が楽しい ♪


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ここでは、人も動物も、みんな、の~んびり。

お待たせしました♪ ウンブリア 1日目

ウンブリアはイタリア中部に位置する海のない地方。 
遠い昔にはエトルリア人や古代ローマ人が住んでいた、
緑濃い美しい地方。 緑の宝石みたい。
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アッシジ付近に滞在して、周囲の小さな街を訪れました。
ここは、丘の上からみたBevagna(ベヴァーニャ)。まるで時が止まったかのよう。

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ウンブリアの風景。 大きな盆地になっていて、湖の底みたい。

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[ 2009/04/24 19:41 ] @イタリアの美しい自然 | TB(0) | CM(0)

戻って来ました~!

ウンブリアから戻って来ました~。 トスカーナは雨にあったらしいですが、ウンブリアでは雨はほんの数分。あとは快晴&曇りでした。 ここ2年ほど、わたしの名前とは裏腹に(太陽の「陽」!)、ことごとく雨降りだったので、ラッキー♪ でした。

メールチェックはしていましたが、フィレンツェに帰って来て、やらなければならないことが、おてんこ盛りで目をシロクロさせています。  ウンブリア報告はもう少しお待ちを! 

丘の上のアートな村「カーゾレ・デ・エルザ」

いままで紹介したトスカーナの村は、イタリアの地図でやっと見つけられるくらいの小さな村。 今回ご案内するのは、丘の高台にある、ちょっとだけ大きめな村、「カーゾレ・デ・エルザ」。 エルザはこの地区に流れる主要な川の名前から来ています。 サンジミニャーノからは車で約30分。

丘の高台にあって、村の中心地区からは、こ~んな風景が見渡せます。 鳥になった気分。

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この村では、いろいろな彫刻が暮らしのなかに生きています。 これは恋に落ちた若いカップル。 う~ん。 彫刻じゃないみたい。 普通にイタリアの生活で遭遇する風景。

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公衆電話だって、ほら、こんな風にカラフルなタイルでデコレーションされています。

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小さな男の子が首をかしげていますが、見つめている、その彼方には....?
ちょっとお澄ましした女の子がいるのでした。

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微妙な距離にいる、お互いにちょっと気になる、男の子と女の子 (笑)。

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なんでもない、こんな小さな路地が可愛らしい。 塵一つない。 
住民がこの村を愛して大切にしているんでしょう。

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玄関先にはこんな風に、美しく季節の花で飾られています。

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左右対称だけど左右非対称のアーチ。

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改装に改装を繰り返し、歴史が積み重ねられた中世の教会。

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ああ、春の村って感じ。 花が元気、空が元気 ♪  煉瓦積みの建物が良く映える。

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聞こえてくるのは、ランチのあとのカフェを入れる音の風の音。 とっても静かで、猫もベンチでうたた寝。 イタリアでは「プリマヴェーラ・ドルチェ・ドルミーレ」という諺がありますが、日本語では「春眠暁を覚えず」。 春に眠たくなるのは世界共通なんですね。 そして猫も世界共通でひなたぼっこ。 

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トスカーナでの昼寝

ランチ時間のあとに村を歩いていたら、こんなシーンに出会いました。 写真右下に、お昼寝をしている人が。 気持ち良さそ~。 こんな風景、空気、音のなか、どんな夢を見ているのかなあ。 


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トスカーナの田舎生活




お日様の下で、ヒラヒラとはためく洗濯物。 バックは葡萄畑。
こんな生活、したいな~。

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トスカーナの小さな村

サマータイムになると、陽が落ちるのは18時過ぎ。だから今の時期は19時まで充分に明るい。そうなると、わたしの出たがり虫がウズウズしてきます。

お天気がいいと、「ね~、ここから出して~。 ね~、どこかへ行こうよ~。」
わたしも、ムズムズ虫につられてウズウズしてくる。 

ここは、中世の村。 時代がタイムスリップしたかのよう。 アーチが生み出すバランスが美しい。

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村の中心には必ず教会あり。 これは中世の教会でロマネスク様式。 正面扉の左脇の石が崩れ落ちてみえるけど、実はこれ、理由があります。

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円頭と円柱の最初に模様が掘られているけど、波型と葉型にシンボルが掘られていますす。 この教会が建てられたのは、いまらから約1000年前の1001年。 

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この村の大きさは、これ。 教会を中心にアパートがあり、そこに普通に人が生活しています。 こんな村がイタリアには数えきれないほどあります。 歴史と物語と今が共存している、イタリアの奥の深さを実感。

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ちょっと行くと、やはりロマネスク時代の1000年祭の時にブームになったフランチジェーナ街道の1本を発見。 今度はここにトレッキングに来よう ♪ 

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留守にします

来週から忙しくなるので、その前に、トスカーナを南下してウンブリアへ行ってきます。 素敵な人、素敵な場所に出会えますように♪ わたしが出会うであろう「素敵なこと」が、いつかイタリアにこられる皆様の「素敵なこと」になりますように、いろいろとリサーチしてきますね。 それまでは、トスカーナの田舎シリーズをご覧ください♪

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ひなたぼっこ

パスクアのランチでプックリふくれたお腹。 う~ん このままシエスタ(昼寝)なんてしたら、大変なことに。 縦に成長するのはいいけど、横は困る。 お天気も良いし、公園に行きましょうか。

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すでに先客がたくさん。 みんな芝生でゴロゴロひなたぼっこ(笑) ここは犬の立ち入りが禁止されているから、犬の落とし物を気にせずにゴロンとなれる公園。 

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こんな木々や

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黄緑色の新芽が吹き出ていたり(右下はオリーブの若葉です♪)

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花が甘い香りを漂わせていたり

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彼も花に囲まれて春を喜んでいるでしょう

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丘の高台に見えるのが、我が家。 


な~んて言ってみたいなあ。
 

スコッピオ・デル・カーロ

パスクアシリーズ(勝手に)第三弾です。今回はパスクア当日の午前11時にフィレンツェで行われるスコッピオ・デル・カーロのお話し。 日本語では山車の爆発となるでしょうか。 山車はドゥオーモと洗礼堂の間に置かれます。

前回のブログでご紹介した通り、ドゥオーモの主祭壇の前に設置された(模型の)鳩が、糸を伝って山車に向かっていき、トンとくちばしで突いたら火を放つ仕掛けになっています。山車に火が点火されると花火が火を放ち、言葉通り「爆発」したように、山車が火花で覆われます。そして鳩が無事に出発点に戻ったら、この年は豊作。といわれています。

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スコッピオ・デル・カーロの起原は1095年に遡ります。この時代、ローマ法王のもと、エルサレムの聖地奪回という名目で十字軍戦争が始まりました。そこにフィレンツェでも特に権力を持っていた貴族パッツォ・ディ・ラニエリ・デ・パッツィが指揮官として1099年に敵地を征服することに成功し、彼はエルサレムに勝利の旗を掲げたそうです。この功績を讃えて、彼にはキリストの亡がらを葬ったサント・セポルクロ(聖なる埋葬地)の石を2つ与えられました。

サント・セポルクロの石は、優れた火打石らしく、火を点火しやすい。パッツィによって持ち帰られた石は、フィレンツェでは、サバト・サント(聖なる土曜日。パスクアの前日の土曜日でキリストが蘇る日。)に、浄化するという意味から、ロウソクに火を点灯する風習がありましたが、その火を点ける石として使われていました。

この石は現在、ロマネスク様式のサンティ・アポストリ教会に保管されています。入り口から向かって左側の最初のチャペルの奥にありますが、すっごく小さい。興味のある方は教会を点灯してじ~っくり見てみましょう。

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山車が出発するのは、フィレンツェ中心街から少し外れたところあるポルタ・アル・プラートから。人間が運ぶのではなく4頭の白いトスカーナ牛である「キャニーナ牛」が引いて行きます。(余談ですが、フィレンツェ名物Tボーンステーキはこのキャニーナ牛のお肉ですよ。)

山車に花火を仕掛ける作業は前日には終了してないといけません。でも、そのまま無人にしておくのも不安。ということで、 前日は消防署の人達が山車の中で眠るんだそうです。でも本当に中なのかなあ? 脇でもいいのでは? と思うのはわたしだけ? だって窮屈そう。 それに、もし何かあったら危ない。 

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これがプログラムです。

グループ1)
9:00 中世の衣装を纏った行列がポルタ・ロッサ(メルカート・ノーヴォ辺り)からシニョーリア広場へ移動したら、今度は、聖なる石が保管されているサンティ・アポストロ教会へ向かいます。

9:30 サンティ・アポストロ教会で聖なる石により点火された聖なる火を、ドゥオーモ広場まで運びます。
サンタトリニタ広場(フェラガモ本店の前)→トルナボーニ通り→レップブリカ広場→ドゥオーモ広場

グループ2)
8:30
 同時進行で別な中世の衣装を纏った行列が山車が保管されているポルタ・アル・プラートからドゥオーモ広場まで運びます。
プラート通り→ボルゴオーニサンテイ通り→ヴィーニャ・ノーヴァ通り→レップブリカ広場→ドゥオーモ広場

グループ3)
9:15 
旗の舞いをしながら、こちらもやはりドゥオーモ広場へ向かいます。舞いをするメイン会場はレップブリカ広場です。ここでグループ2と出会い、一緒にドゥオーモ広場へ向かいます。

10:00 グループ1)がドゥオーモ広場へ到着。

10:45 ここで、フフフ。なにがあると思います??  

6月24日はフィレンツェの守護神サンジョヴァンニの日でフィレンツェは祝日です。そしてこの日にカルチョストーリコ(古式サッカー)の決勝戦が行われます。なんとこのパスクアの日に、6月から始まるカルチョストーリコの対戦相手をくじ引きで決めるんです。

11:00 そうして! いよいよ、スコッピオ・デル・カーロの始まりはじまり~。 鳩はちゃんと出発地点に戻って来てくれるでしょうか? 




パスクア(復活祭)の伝統料理

イタリアでパスクア伝統料理の代名詞となるのが、子羊、卵、コロンバ(白い鳩)です。

子羊は昔から神への生け贄として捧げられた動物。この風習はキリスト教では磔になったキリストのシンボルとして置き換えられました。そしてキリストの復活を祝う日曜日(パスクアの日)のお祝いに、ランチのメインディシュとして食します。子羊を食べるのは、四旬節のあとの清浄のシンボルだから。という意味もあるそうです。この子羊は、パスクアでは、ローストにしたり、焼いたりして食べます。

地震のあったアブルッツォ州でも多く養羊されていて、地震のために大きな被害を被った農家の人達を助けるためにも、イタリアの流通業者が協力して、イタリア各地の販売店へ卸しているようです。そして、アブルッツォ州で作られたチーズやお肉を購入しよう。と呼びかけています。

パスクアの卵はウオーヴォ・ディ・パスクアと呼び、パスクアに欠かせないもう1つの食べ物。パスクアが近くなると、卵の形をしたチョコレート、テラッコッタ製、陶磁器製、ゆで卵の殻に色をつけたものなどがお店のショーウインドウに飾られます。

角がなくコロンとした形と栄養価の高い食べ物である卵は、豊かな人生を意味していると言われています。キリスト教ではお祝いの贈り物、さらに再生のシンボルです。再生というのは、キリストが埋葬され、そこから蘇ったことからきているそうです。だから実際に卵を食べなくても、お祝いとして卵型の様々なオブジェが作られます。また、各家庭でゆで卵を教会へ持って行き、ミサのときに祝福を受け、自宅へ持ち帰りランチで食する風習も残っています。

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次にコロンバ。コロンバは白い鳩で、宗教絵画を見るとキリストの頭上に鳩が翼を広げていたりしますが、これはキリスト自身、そして聖なる精神を表しています。フィレンツェでパスクアの日に行われるスコッピア・デル・カーロ(山車の爆発)でも、まず(模型の)鳩がドゥオーモから糸を伝って山車に向かっていき、トンとくちばしで突いたら、仕掛けられた花火がシュルシュルパンパンと火を放つ仕掛けになっています。そしてこの鳩が無事に出発点に戻ったら、この年は豊作。といわれているんです。

いまは商業ベースにのっている、甘いお菓子「コロンバ」。パスクア・ランチのあとのドルチェ(デザート)の主役です。味はクリスマス時期に食べるパネットーネやパンドーロと似ていて、違いは中にアーモンドが入っていたり、表面に甘い砂糖がのっているところです。

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イタリア人はパスクアでたらふく食べた翌日の月曜日、ルネディ・ディ・パスクア(イースターマンデー)の祝日を利用して、郊外に出かけてはそぞろ歩きを楽しみます。天気予報では、快晴ではないようですが、どうか、天気予報が外れてくれますように!
[ 2009/04/11 20:09 ] @ 美味なるもの | TB(0) | CM(0)

復活祭って?

復活祭ですが、毎年日にちが変ります。どうしてでしょう。新年が明けてから行われるカーニバルは復活祭に続いているのです。時間的な流れで行くと、カーニバル→四旬節→復活祭の流れになります。

毎年復活祭の日が異なるのは、春分の3月21日を過ぎてから最初の満月が出る日曜日を復活祭の日と決めているから、それを逆算してカーニバルと四旬節を決めるようになります。

カーニバルのときは、あとにくる四旬節に向けて、たくさんお肉を食べる習慣があったそうです。なぜかというと、四旬節というのは、キリストが十字架の死をしのんで修養するために、荒野で断食修行した40日間から来ています。そしてその40日間を経ると復活祭(パスクア)が待っているのですが、本来ならば四旬節の時期はお肉等の脂っこい食事をしない断食の期間なのです。

カーニバルの最終日をマルテディ・グラッソといいマルテディは火曜日。グラッソは油とか肥えたという意味。この日は四旬節に入る前に、たくさん食べれる最後の日です。この日を境にして四旬節に入ります。ちなみにフィレンツェではカーニバルの最終日は木曜日でベルリンガッチョといいます。ベルリンガッチョは、食べる、おしゃべりする、飲む、騒ぐなどの意味があるそうです。

さて、復活祭の週です。この週は木曜日から復活祭に向けて準備をします。

木曜日
宗教絵画で「最後の晩餐」がありますよね? 代表的なのはレオナルド・ダ・ヴィンチの絵。使徒がキリストを囲んで夕食をしているシーンです。この晩餐の日は木曜日でした。キリストは晩餐のあとに足を洗いましたが、いまでも、この日はローマ法王が、キリストと同じように足を洗います。

金曜日
キリストが磔になる日。キリストが亡くなられた日なので、司祭などの聖職者は、お葬式用の紫の服を纏い、教会の十字架にも紫色の布で覆われます。そして鐘楼の鐘がならないようにと、紐で結び固定されます。(今年はこの日にラクイラで亡くなれた方々の合同葬儀がありました。)

土曜日
土曜日の夜から日曜日にかけてが、復活祭でも特に大切な時間です。なぜなら亡くなったはずのキリストが蘇るからです。夜中の12時に、鐘に結ばれていた紐が解かれて「キリストが再生した!」という喜びの鐘が鳴らされます。

日曜日
午前にミサがあり、フィレンツェでは11時からスコッピア・デル・カーロ(山車の爆発)があり、ランチで各家庭がお祝いをします。

これが復活際までのなが~いイベントなんです。復活祭が終わると、さあ、いよいよ春ですよ、夏ですよ!

フィレンツェの公園

テレビや雑誌で見るフィレンツェは、石畳と石造りの街で、緑が少ないと思われている人も、いるのではないでしょうか。 わたしもフィレンツェに来る前は、緑がないところに住めるかなあと不安でした。

それがフィレンツェに来てびっくり。 ボーボリ公園をはじめ、フィレンツェのちょっと郊外には、いろいろな公園があり、子供達の遊び場、そして大人達の憩いの場になっています。 夕方になるとジョギングをする人や、ベビーカーを押したお母さん方がおしゃべりに花を咲かせていたり、年金生活と思われるおじいちゃんやおばあちゃんが散歩していたりと、みんながそれぞれに公園を利用しています。

この公園もその1つ「スティベッルト公園」。 この公園にはスティベッルト美術館もあり、日本の鎧等も展示されているんですよ~。 ちょっと怖いですけど。 フレデリック・スティベッルト氏は、母親がトスカーナ人でフィレンツェで生まれたイギリス人。ステイッベルトはイタリア語で呼ばれていますが、スティバートとも呼びます。 

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これがスティベッルト美術館

美術館の敷地内には、スティベッルト氏が作らさせた公園があります。木々が濃く茂り、ところどころに散歩道と芝生があり、気持ちが良い空間。 ベンチに座って本を読んでいると、葉っぱがヒラヒラと舞い落ちて来ました。 何かと見上げると、犯人はリスでした♪  

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いまの季節はデージーが緑の芝生に点々と白くお化粧をしていて、周囲には甘い香りが漂っています。 これからはピクニックもいいなあ。


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この公園のある通りには、家がはるか遠~くに見えるお屋敷が立ち並んでいて(敷地が広い!)、道を散歩するのも面白いです。


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そして遠くにはドゥオーモのクーポラが! フィレンツェの街はクーポラ以上高い建物を、建ててはいけない決まりになっています。だから、ちょっと高台に行くと、茶色のお椀型のクーポラが、ポコっと頭を出しているのです。 いまもむかしも、フィレンツェに住んでいる人は、このクーポラが見えると、「ああ、フィレンツェに帰って来たなあ」と思うのです。

スティッベルト美術館&公園までは市バス4番でアクセス可能。 駅からは約10~15分。

再デビュー?


これは何でしょう?? 

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以前に修復しているダヴィデ君を紹介しましたが、今日ショニョーリア広場にいたら足場の撤去作業をしていました。 もう少しで(レプリカの)色白のダヴィデが見れますよ♪ それにしても随分早い修復でした。 撤去作業をしているときに痛めないように、こんな風に生地でくるみ込むものなんですねえ。 なんか奇妙な感じ。


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関連ブログ: ヴェッキオ宮殿のいまのお姿

サマータイム

昨日は仕事から帰途に着いたのが19時30分。 先々週まではとっぷりと日が暮れていたのに、サマータイムに切り替わったいま、こ~んなに明るい。

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まだ天気は不安定だけど(イタリアの4月は「雨期」なんです)、草の乾いた匂い、ホワっと温かい風、空気には夏を感じます。 これが10月まで続くとなると、うっれし~い♪ この池には、ちょっとだけ成長したカルガモ一家が泳いでいました。

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PS.  イタリアではラクイラの地震報道が随時されています。 今週末のパスクア(イースター)を目の前にしての恐ろしい地震が月曜日の朝3時に起きました。 現時点で死者は179名。身元不明な方が34名。負傷者1500名。

お客様、友人、知人からメールを頂きました。 わたしは元気に普通の生活をしています。 ご心配くださって、本当にありがとうございます。

わたしは日曜日の23時30分頃に、フィレンツェでグラグラと揺れる地震を感じました。あれは今思うと余震だったんですね。 いまでも、ラクイラでは余震が続いているようです。 

アブルッツォ州にあるラクイラは歴史ある小さな街。 建物や教会が倒壊した映像が信じられません。 亡くなられた方のご冥福を祈るとともに、残されたご家族、そして街の住人の精神的打撃を思うと、とても切なくなります。 ラクイラの人達の心に「希望」が芽生えるまで、まだまだ時間がかかることでしょう。

いただきもの

日本にいたころよりも、日本の美味しいものを食べているように思えます。 お客様から頂くことがあるからです。 包装も美しくて、「ほ~っ」と感心します。 やっぱり和の美しさって素晴らしい。

いままでは、もったいなくて大切にしまっておいたら、賞味期限が! なんてことがあったので、いまでは頂いたら、なるべくすぐに美味しいうちに食べるようにしています。 
 
この包装、とても美しい。

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ぱっと開けると、和三盆で作った梅の味の砂糖菓子が入っていました。 優しくてじわ~っと洗練された甘みが口のなかに広がり、お茶とよくあいます。 一人で食べるのはもったいない! 美味しさを共有したい! だからお茶のレッスンのときにみんなで頂くように、来週まで取っておいてあります。 お抹茶と和三盆の和菓子。 う~ん、イタリアじゃないみたい(笑)。

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こちらはお豆入りのお煎餅。 カリっと軽い歯ごたえで、きちんと煎られたお豆が香ばしくて美味しい。 たくさん頂きましたが、もう残りわずか。 友人のイタリア人にもお裾分けしました。 イタリアではお菓子といえば「甘い」が定番ですが、日本のお煎餅等のお菓子も好評です。 同居人はわたしより食べているかも(笑)。

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海を超えての遠路なのに、わざわざ持って来て頂きましてありがとうございます♪ お客様との出会いは一期一会と常に心に置いています。 その後もイタリアに来られるたびに連絡を下さるお客様もいますが、 いろいろな出会いによって、わたしも刺激を受け成長し、この仕事の楽しさを実感します。 

ここに至るまでに、自分の道を探して随分頭をぶつけましたが、それもこれも、きっと肥やしになっていることでしょう。 これからも笑顔でがんばって行きますので、よろしくお願いします♪
[ 2009/04/05 00:20 ] @ 美味なるもの | TB(0) | CM(0)

フィレンツェでランチする

中央市場やサンロレンツォ教会に近いジノリ通りに去年オープンしたお店があります。名前はクアント・バスタ。料理のレシピでクアント・バスタは「少々」という意味。「塩少々」なんていうときに使われます。 

今回は女三人でランチしてきました。 ビュッフェスタイルで、軽い前菜(1品、ビュッフェ)、パスタ(2品から好きな方を選択。こちらはウエイトレスが聞きに来ます。)、セコンドと付け合わせ(ビュッフェで5~6種類。)。このビュッフェスタイルのランチは飲み物を除いて一人9.5ユーロ。 お水やワイングラスを頼むとだいたい12~13ユーロになります。

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安いとみるか、高いとみるかは、食べる量にもよるかも(笑)。パスタの量は一人当たり普通の半分くらい。パスタを食べ終えたらキッチンの前に並んでいる数種類の料理を好きなだけ取るようになります。

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特別「すごく美味しい!」というわけではないけど、席もテーブルもイタリアサイズより、ゆっとりとしていて、内装は最近フィレンツェで流行の白と透明を基調としたシックな感じ。ワイワイおしゃべりしながら時間を過ごすのには良いかも。 ランチをするときは、「ビュッフェ」と言えばウエイトレスが席を案内してくれます。 ごみごみしてなくて、ゆっくり休めるのもこのお店の良いところ。

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お昼はランチ、夕方はアペリティフ、夜は夕食ができます。午後にお茶をしたいときも、バールとして利用可能。 夕食は前菜、プリモ、セコンド、すべて平均15ユーロです。 まあ、試しに夜も一度来て見ましょう。

次回も今回のメンバーでランチとアペリ探検をする予定。候補はすでに数カ所。やっぱり楽しいねえ、女同士っ(笑)。 

店名:Quanto Basta
場所:Via de Ginori, 4
閉店:火曜日
HP: http://www.quantobasta.eu/

[ 2009/04/04 03:02 ] @ 美味なるもの | TB(0) | CM(0)

フィレンツェ5月音楽祭

「マッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ」。 日本語で「フィレンツェ5月音楽祭」。毎年4月末からクラシック、バレエ、オペラなどのコンサートがフィレンツェのコムナーレ劇場をメインに開催されます。 世界のレベル高いアーティストが数多く出演し、バレエやオペラでは斬新な舞台演出がなされることでも有名。

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4月2日は切符販売初日。イタリア時間で今日がその日でした。電話、劇場窓口、インターネット、チケットオフィスなどで購入可能。 わたしは怠惰に(笑)インターネット予約を選択。午前10時から受付開始。でもさすが(?)イタリア。約15分遅れて販売が開始されました。 普通のコンサートなら10分もあれば充分に切符購入が完了するのに、なかなかサイトに入れなくて購入までに要した時間は約1時間! 

サイトには「アクセス数が許容範囲を超えたので、しばらくしてからアクセスし直してください。」とのメッセージ。 では電話は? と思いきやこちらもず~っと話し中。まるで人気アーティストの電話予約みたい。。

イタリアでは、日本のようにテレビやラジオを介して大々的にコンサートの宣伝をすることはほぼありません。留学当初は、みんなどこでなにを見て情報を入手しているのか不思議でなりませんでした。そして少しずつ、受け身でなく自分で情報を探さないといけないことを体得したのです。探せばフィレンツェでは毎日なにかしらの催しが開かれていて、知っていれば、この歴史に閉じ込められたような街で、文化的に面白いことに参加できます。

わたしは日本にいる頃はクラシックコンサートはなんとなく敷居が高く感じて行ったことがありませんでした。でもここフィレンツェでは、教会で無料もしくは5ユーロくらい払えば、クオリティの高いクラシックコンサートを観ることができるのです。生の演奏の美しさ素晴らしさを経験して、クラシックを観る楽しさを覚えました。

ピクチャ 5

今回の5月音楽祭では、6月29日の指揮者リッカルド・ムーティと若手の音楽家で構成されたケルビーニ管のコンサートのチケットを入手。すごく楽しみ!カジュアルでは行けないので正装していかなければ。 それも楽しみの1つです。 

ピクチャ 4

音楽祭の最終日7月2日には、21時30分からボーボリ公園で1985年からずっと首席指揮者を務めているズービン・メータの指揮のもとオペラ作曲家ジュゼッペ・ヴェルディのレクイエムが演奏されます。去年はシニョーリア広場で閉会コンサートが開かれ、そのときは無料でしたが、たぶん今回も無料でしょう。この時期に来られる方はぜひ足をお運び下さいね。 きっと素晴らしい演奏を聞けますよ♪

コムナーレ劇場のオフィシャルサイト:http://www.maggiofiorentino.com/
関連ブログ: 教会でのクラシックコンサート
[ 2009/04/03 02:59 ] @展示会やコンサート | TB(0) | CM(0)

滋味なトスカーナの田舎料理

アグリツーリズモに滞在するときの、わたしの必須条件は敷地内で夕食ができること。 そうすることで、のんびりと夕食の時間までくつろげて、部屋に戻れば、あとは寝るだけ。 すなわち、楽なんです。 それに、アグリツーリズモで採れたものでマンマが食事を作ってくれる。これぞまさにアグリツーリズモ滞在ならでは!

ということで、今回はアグリツーリズモで食べたものをご紹介。 マンマがちょっと風邪気味で、今回はあまり手の込んだものができなくて、ごめんなさいね。と言っていましたが。 とんでもない! とても美味しく頂きました♪  

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前菜:材料のコンビネーションで、思わぬ味の発見が! 

豚のサルシッチャ(ソーセージ)に黒トリュフを載せたもの、
プルーンの実をベーコンで巻いてグリルしたもの、
パンの上にチーズとアンチョビとトマトを載せて焼いたものなど、いろいろ。


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パン替わりのフォッカッチャ。 

油こくなく、ホクっサラっとした美味しさ。セージが名脇役!


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プリモ1: 白豆のスープ

この日は雨模様で寒かった。 
ジワ~と身体の芯まで温まり、ホっとする優しい味。


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プリモ2: イノシシ肉のソースで和えたパスタ

ガツンと味が濃いイノシシ肉のソースは、パスタと良く合います。
この時点で結構お腹がいっぱい。 く、くやしい~。


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セコンド: 豚肉のグリル

素材が命。 塩で味付けしただけ。
噛めばかむほど肉のジューシーな甘みと旨味が口のなかに広がります。

*ちょっと残しちゃったけど、ポルダちゃん(犬)が喜んで食べるとのこと。 ほっ。


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ドルチェ: ビターチョコレート・マフィンのカスタード・クリーム添え

サクっと割ると、温かいビターチョコがジワ~っと顔を出しました。
甘さ控えめだから、お腹がいっぱいでも入っちゃう。

付け合わせは野菜サラダと茹でインゲン。 
ワインはここで作っているオーガニック赤ワイン。
食後酒は、クルミがまだ青いときに摘み取って作ったノチーノ。
ああ~ 美味しかった ♪ 


ここは「食べる」ために泊まる、お気に入りのアグリツーリズモ。 不思議な縁で知り合ったオーナーとは、いまはお友達。 会えば、互いに旨いお店とそうじゃないお店の情報交換。 次回は我が家でお食事会をする予定。 ワインは何にしよう。 食事は何にしよう。 う~ん、悩むところだ。 
[ 2009/04/02 00:30 ] @ 美味なるもの | TB(0) | CM(0)

アグリツーリズモの動物達


今回はアグリツーリズモの同居人、動物達です。

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懸命に突いてエサを食べてるニワトリ。 一羽だけと思いきや。。


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実はたくさんいました。 土を掘って集まって、何を話しているんでしょうねえ。
ちなみに、ここのニワトリは食用ではなく卵用です♪


うしろに見えるアヒル。つがいで2羽いました。 「大きいなあ。きゃ~真っ白。アヒルも撮ろうかなあ。」なんて軽い気持ちで近づいたら、追いかけられた~(泣)。 オス(旦那)のアヒルがすごい剣幕で「ギャ ギャ ギャ」とくちばしを尖らせて、目が怒りに燃えていた。 

一瞬、「噛まれてみようかな。」 なんて思ったけど、イヤイヤ、骨でも折ったら大変。と一目散に退散しました。5メートルは追いかけられた(笑)。 はあ~びっくりした。

あとでオーナーのマンマに話しをしたら、(アヒルの)旦那は一度痛い目に合ってるから、来るもの寄せ付けずなのよ~。 ということ。 なんのことかと思ったら、なんと、オスの鴨が(アヒルの)奥さんに恋をしてしまい、長いこと奥さんを追いかけ回していたとのこと。

「え~!! だって鳥は鳥でも種類が違うのにぃ。 それにアヒルの方が身体がずっと大きいじゃない」 

「そうなのよねえ。動物の世界って、人間が思っているより複雑で、面白いのよ♪」 と言っていました。 やはり鳥の世界でも、「色白」がモテルということか?!


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このワイン用の古い樽は、アヒルの奥方と旦那さんの愛の巣♪


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でも卵が乱雑に放られていました。 

なんでも(アヒルの)奥さんは子育てにまったく興味がないらしく、卵を産んでも、産みっぱなしなんだそうです。 子供ができれば可愛いのにねえ。 とマンマも残念がっていました。 ちなみに、アヒルはアグリツーリズモの「ペット」だそうです。


28 2903 Arezzo Pievuccia

さて、目線をほかに移すと、一列に並んだ木箱を発見。
これは何でしょう?


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わかりますか? 蜂のお家なんです。 

このなかで蜂が巣を作り、人間が蜂蜜を取る、と。 ブンブンブンと空気が唸っていましが、ミツバチは何もしなければ刺されることはない(と信じている)ので、近距離でパシャリ。


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ダルメシアン犬。ポルダちゃん。

わたしはネコ派ですが、ポルダは特別。 な~んか、もう、可愛くって、かわいくってどうしようもない。 こんな目で見つめられたらメロメロになっちゃう。 

このポルダ。なんと、猫の育て親。 敷地内に住んでたお母さん猫が死んじゃって、まだミルクを飲んでいた子猫がみなしごになってしまいました。 そこでポルダがこの子猫を引き取って、自分のお乳を飲ませて育てたと言うことです。 ポルダ猫はどこかへ遊びに行っていて、写真を撮れませんでしたが、次に会うことができたらご紹介しますね♪

マンマの、「動物の世界って、人間が思っているより複雑で、面白いのよ」という言葉通り、色々なエピソードがあるんですねえ。 感心。 そして、ちょっと感動。