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コテキーノとレンティッケはトスカーナ州より北にあたるエミリアロマーナ州の伝統食ですが、トスカーナ州はもちろん、イタリア各地で大晦日に欠かせない伝統料理です。
コテキーノは、脂身のある豚の肉を腸詰めしたもので、茹でて食べます。結構脂っこくてクドい味。わたしは2~3枚でもういい。って感じです。もしくは、コテキーノの代わりにザンポーネを食べるところもあります。こちらは豚足ですが、豚の各部位がまぜこぜに入っています。
1500年代にモデナの街が包囲されたときに、敵に食料を与えないために市民が街中の豚を殺すことにしました。でもいつの時代も悪知恵が働く人はいるもの。皆に知られないようにと、そっと肉を豚足に隠して保存した人がいたそうです。これがザンポーネの始まりと言われています。
 (写真:by ペック) いまのように食が溢れかえっている時代と違い、昔は、寒くて食材が乏しくなる冬を乗り切るための大切な保存食が必要でした。そのなかでも、脂身がたっぷり含まれているコテキーノやザンポーネはご馳走だったことでしょう。時代は変っても、いまも変らず大晦日のクライマックス料理です。
そしてコテキーノやザンポーネと一緒に必ずついてくるのがレンティッケ。切ってもきれない仲なのです。レンティッケは日本語でレンズ豆や平豆のこと。この小さなお豆を大晦日に食べる習慣は、古代ローマ時代の多神教(パガーノ)の儀式から来ていると言われています。レンティッケは幸運を呼ぶとともに、お金も入ってくるという、ラッキーフード。
昔はレンティッケを金貨に見たてて、レンティッケの入ったお財布をプレゼントする習慣があったそうです。わたしも何度かレンティッケの入った小袋をもらったことがあったけど、こういうことだったんですね。
自分の年齢の分だけレンティッケを食べると、幸運とお金が入ってくるそうです。縁起をかついで今年も食べるぞ~。 日本では細く長く過ごせますようにとお蕎麦を食べますが、所変われば、変るもんですねえ。
来年への縁起担ぎとしては、そのほかに、赤いパンツを履く。新しいものを身につける。というのもあります。
みなさまにとって、来年が実りある素敵な年でありますように♪ そして2009年も宜しくお願いします。
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