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ローマのバルベリーノ広場とトレビの泉を底辺として頂点に当たるのがクイリナーレの丘。ここにクイリナーレの館が格好よく建っています。クイリナーレの館、イコール、イタリア大統領官邸のことです。
イタリアには大統領と首相がいてややこしいのですが、現在の大統領はナポリ出身のジョルジョ・ナポレターノ氏。首相はなにかと爆弾発言をしてイタリア国民の頭を抱えさせることが多いシルヴィオ・ベルルスコーニ氏。一般に内閣や議会で討議内容を決定する行政や、各国との会談を行う外交は首相の仕事。決議された内容の行使や、首相が指名した大臣を正式に任命するのが大統領の仕事。簡単に言えば、首相が動き回って最後の判を押すのが大統領、というような位置関係にあります。この2段システムは独裁政治を回避するために作られたようです。
現在のクイリナーレの館は現大統領ナポレターノ氏が在住していて、24時間、門の前では衛兵が守りについています。大統領が館にいるときには、共和国のシンボルでもある大統領旗が館の正面に掲げられているので一目でわかります。この旗は、大統領が乗りこむ専用車、船、飛行機にも掲げられます。
旗には、イタリアの国旗を代表する赤、白、緑の3色が中央に配置され、周囲は青色で縁取られています。国旗の3色は、もともとは19世紀に起こったイタリア国家統一独立運動のシンボルで、イタリアが国家として統一されたときに国旗色になりました。通常の旗は長方形ですが、この旗は正方形。これは縁取りの青色とともに、イタリアの軍隊を意味しており、軍隊の総司令官は大統領なのです。(余談ですがイタリア空軍の曲技飛行隊、フレッチェ・トリコローリのエアショーはとっても素敵です。)
わたしがクイリナーレの館の前を通ったのは日曜の11時頃。ちょうど衛兵の交替時間だたので、偶然にもその交替式を見ることができました。交替は11時と16時に行われるそうなので、ご覧になられたい方はこの時間帯をチェックです。
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