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フィレンツェを案内するようになり、初めて足を踏み入れた職人工房。あれから年月が経ちましたが、いまだに魅惑の力は衰えることなく、心にぐっと迫って来ます。金属の塊や木の木片を切って延ばして装飾を施してと、本当に過程の1つづつが手で作られていて、その工程は見ているだけでも楽しく驚きの発見ばかり。機械で大量生産される物を見慣れた私には、かなりインパクトが強くショッキングでした。
手作りだから高価と思いきや、実際に作っている場で購入できるから、工房のタイプによってはエコノミーな金額で入手可能。ここ数年のクリスマスプレゼントは、そんな工房で選んでいます。狭い部屋には様々な作品が並べられていて、宝探しのように選ぶのが楽しい。
今回は私の中での最近のニューエントリー、メタル小物職人工房の紹介です。この工房は普通のアパートの中にあり、呼び鈴を押して入って行きます。通りからまったく見ることができないので、この工房と出会うのに時間がかかってしまいました。
職人はジュリアーノ・リッチさん。46年間この仕事に携わっていて、メタル小物工房はフィレンツェでここ一件だけ。場所は、サントスピリト広場12番地にあります。主に真鍮や銅を加工して小物を作っています。地下と1階には機械の置いてある部屋、ジュエリー工房のように歯医者さんのような機械が並べられている部屋、磨きをかける部屋、ショールームといった具合。
メタルに模様をつけるための型は、約100年間の歴史が詰まっているデザインばかり。工房オリジナルのものからお客様の特別オーダーのものまで40~50種類あります。
1900年代初頭の機械はいまだに現役。この機械に型とメタルを押さえて模様が付けられます。それにしても、この時代の機械は美しい。出会うたびに感動。機能美とでも言うんでしょうか。
雑然とした工房で作られる製品の顧客は、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局、クリスチャン・ディオール、ハロッズ、ポッジ(フィレンツェの老舗の高級小物&食器店)、ニーナ・リッチ等。この小さな工房から世界へと輸出されていきます。奥さんのマリアさんと二人三脚でここまでやって来ました。年間の生産数は約15,000個。
製品には、小さなバッグ、名刺入れ、フォトスタンド、小物入れ、ピルケース、手鏡、キーホルダー、ペンダンド、指輪、ブレスレッド、ネックレス、etc...。
ジュリアーノが1つづつ心を込めて作ったも製品が、ショールームに所狭しと並んでいます。工房見学では、1ユーロで思い出に残る小さなオブジェを手にすることができます。それはいったい何でしょう。それは行ったときのお楽しみ♪
このような職人工房見学を行っています。 どのような工房を見学されたいか希望をお伺いして、3.5時間で約3件の工房をご紹介します。 →詳細はこちらから「職人工房見学」。
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